米国のGoProが開発した小さなカメラ「GoPro」が先鞭をつけたアクションカムというジャンル。初めてのデジタル版GoProが登場したのは2007年のこと。そして、ヘルメットに取り付けて映像が録れる「Helmet HERO」が出たのが2008年。
当時、自転車に乗るときのヘルメットに付けて映像を録ってみたことがあるが、ブレがひどく画質もさほどよくなくて、まだまだこれからのジャンルだなと思ったものだが、撮影に不要な部品を全て排除して徹底的に小さく軽くしたことと、さまざまな場所に取り付けられるように、オプションを充実させるという今のアクションカムにつながる要素はすでにあったわけだ。
そして数年前、テレビ番組に出演したとき、ロケ現場へ行くとビデオカメラに加えて、GoProも当たり前のように用意されていて、時代も変わったなあと思ったものである。
GoProのヒットを受け、本職でカメラを作っていた会社が黙っているわけもなく、YouTubeという格好の映像メディアの普及も後押しして(そしてまたGoProのプロモーション映像がカッコよかったのだ)、各社から次々とアクションカムが登場しはじめたのは、ここ数年のことだ。
アクションカムが従来のカメラと違うのは、手には持たず、身体の一部やその延長線に装着して自分の体験を映像に残すためのもの、であること。だからウェアラブルカメラの一種といっていい。
撮影中は基本的に画面は見ない。一度セッティングしてしまったらあとはカメラさんよろしく、が基本だ。だから必要最小限のサイズで、超広角レンズを持ち、防塵防滴防水仕様であることが条件となる。
そんなアクションカムの中から、今回は「映像確認用のモニターをがある手頃なモデル」を4台ピックアップして、その映像や使い勝手を比べてみた。
まずはそれぞれを簡単に紹介しよう。
もともとGoProのHEROシリーズはモニターを持たないミニマムなカメラだったが、HERO4 Silverはタッチパネル搭載のモニターを背面に持ち、扱いやすくなった。だが、モニター未搭載時代の伝統的デザインは継承。昔から相変わらず四角いし、前面のレンズの横にある液晶パネルを見ながら操作をする。モニターはタッチパネル式。
レンズは超広角で画角は35mm判換算でいうと15mm相当で1200万画素のセンサーを搭載している。4K動画の撮影にも対応しているが、このモデルは4K時のフレームレートは15fps止まり。実質的にはフルHDのカメラと思っていい。
本体は83gと超軽量だが、カメラ本体には三脚穴も持たず、防水でもない。実質的には63gのハウジングに入れ、ハウジングと各種アクセサリーを組み合わせて任意の場所にセットする。
ハウジングのジョイント部は一般的な三脚穴ではなく、GoPro独特の方式。ネジをいったん外して付けなければならないが、純正のオプションが豊富な上に、GoPro用のジョイントに対応したサードパーティの製品も多く出ていて、三脚に取り付けるためのマウントも用意されているため、困ることはないだろう。
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