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掃除の様子が手に取るように――Xrobot「inxni」の作るマップが面白い(2/2 ページ)

» 2016年05月11日 13時11分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]
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 inxniは、基本的に同じ場所を行き/帰りで2回掃除するが、掃除中も常時レーザースキャンを行い、前方に約30cm/左右160度の範囲をチェックしている。その情報を元にマップはリアルタイムに更新されていくため、例えば掃除中に家具を移動させたり、ペットがいる環境にも対応できる。また、このスキャンにより、壁に寄ったり、家具と家具のすき間に入り込む際も本体から10mmまで近づけるという。その10mmは、長めのサイドブラシでカバーする。

底面。サイドブラシは80mmと長め。メインブラシはゴムとナイロンの2つ。、高速回転(毎分2000回転)しながら吸引する。バキューム(吸引)の力は600パスカル
ダストボックスは2層構造。かき込んだ大きなゴミは上段、吸い込んだ細かいゴミは下段に入る。容量は0.35l(リットル)で、水洗いにも対応する

 内蔵のリチウムイオンバッテリーは最大120分の連続駆動が可能だが、バッテリーが切れそうになると自動的に最短ルートで充電ドックに戻る。もちろん充電が終わると先ほど掃除を中断した場所に戻って再開する仕組み。1回の掃除でカバーできる面積は約120〜150m2のため、ファミリー向けのマンションでも途中に充電を行わずにカバーできる。

充電ドック。バッテリーの充放電回数は約500回という

 専用アプリには、ほかにもスケジュール(掃除時間予約)やメッセージの機能を持っている。スケジュールは曜日ごとの設定も可能。またメッセージ機能はinxniが自分の状態を知らせるもので、例えば掃除する場所を指示すると「汚れているところを掃除しましょう」、床に置かれると「地面に戻り、いい気持ちです」などと報告が届く。

掃除のスケジュール設定も可能
専用アプリにはinxniから状態を知らせるメッセージが届く。吹き出しのようで親しみやすい

 アプリ上で掃除の様子を確認する機能は、ダイソンの「360Eye」も採用しているが、inxniの場合は計測結果から“壁”を推測し、まるで住宅情報誌の“部屋の見取り図”のように分かりやすく表示するところが面白い。Xrobotの楊社長は、「今後のロボット掃除機は、ナビゲーションシステムと“可視化”技術がカギになるだろう」と話していた。

inxniを見守る楊社長
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