イー・アクセス、23億円の通期黒字――累損も一掃

» 2004年05月17日 19時14分 公開
[ITmedia]

 イー・アクセスは5月17日、2004年3月期の決算を発表した。売上高は381億4000万円で、営業損益ベースで41億4000万円の黒字。27億2000万円の経常利益を計上し、当期純利益は23億6000万円だった。

 「会社を作って4年ちょっと。先行投資があってこれまでは赤字だったが、今期は初めて通期黒字を達成できた」(イー・アクセスの千本倖生社長)。2005年3月期も増収増益を予想している。

2003年3月期 2004年3月期 2005年3月期予想
売上高 202.8億円 381.4億円 510.0億円
営業利益 ▲43.5億円 41.4億円 60.0億円
経常利益 ▲53.0億円 27.2億円 50.0億円
当期純利益 ▲55.8億円 23.6億円 50.0億円

 累計加入者数の伸びも順調で、2003年3月期末時点で149万6000回線を達成。特に、第4四半期は20万2000回線増と、過去最高の伸びを記録した。

 「通信事業者はご存知のとおり、成長をストップすれば利益を出すことは簡単。しかし我々は、伸びつつ健全な利益を出すことに成功した」(千本氏)と、Yahoo!BBを意識したセリフも聞かれた。

PHoto ARPUと、解約率の推移(クリックで拡大)

 5月17日に開催された取締役会では、資本準備金142億3000万円のうち119億4000万円を取り崩して累積損失を解消することも決議された。実施後は、同社の負債合計が332億4000万円、資本合計が159億6000万円(資本金136億7000万円、資本準備金22億9000万円)となる。

 同社はまた、取締役の異動も発表した。現カーライル・グループのマネージング・ディレクター、ウィリアム・ケナード氏ほか6人の社外取締役を新たに迎える。この結果、イー・アクセスの社外取締役は7人となり、「社外:社内の比率が7:3。これは日本企業としてはかなり稀有だと聞いている。経営の透明性を高めるため、大改革を行った」(同氏)。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月26日 更新
  1. 楽天モバイルのスマホが乗っ取られる事案 同社が回線停止や楽天ID/パスワード変更などを呼びかけ (2024年04月23日)
  2. シャープ、5月8日にスマートフォンAQUOSの新製品を発表 (2024年04月24日)
  3. スマホを携帯キャリアで買うのは損? 本体のみをお得に買う方法を解説 (2024年04月24日)
  4. 貼り付ければOK、配線不要の小型ドライブレコーダー発売 スマート感知センサーで自動録画 (2024年04月25日)
  5. Vポイントの疑問に回答 Tポイントが使えなくなる? ID連携をしないとどうなる? (2024年04月23日)
  6. 通信品質で楽天モバイルの評価が急上昇 Opensignalのネットワーク体感調査で最多タイの1位 (2024年04月25日)
  7. 中古スマホが突然使えなくなる事象を解消できる? 総務省が「ネットワーク利用制限」を原則禁止する方向で調整 (2024年04月25日)
  8. ドコモ、「Xperia 10 V」を5万8850円に値下げ 「iPhone 15(128GB)」の4.4万円割引が復活 (2024年04月25日)
  9. 「iPhone 15」シリーズの価格まとめ【2024年4月最新版】 ソフトバンクのiPhone 15(128GB)が“実質12円”、一括は楽天モバイルが最安 (2024年04月05日)
  10. スマートグラス「Rokid Max 2」発表 補正レンズなくても視度調節可能 タッチ操作のリモコン「Rokid Station 2」も (2024年04月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年