ドコモの富士通製端末のカメラは、機能的には地味だが意外に高画質なカメラを搭載していることで知られている。「F505iGPS」(1月7日の記事参照)も、オートフォーカス付きの128万画素CCDを内蔵していた。
今度の「F506i」(4月27日の記事参照)には、ついにオートフォーカス機構付きの204万画素CCDが搭載された。記録画素数ではドコモ端末の中で最高峰となるだけに、どんな絵作りをするかが楽しみだ。
携帯カメラ機能のシンプル化は最近のトレンドらしい。かつてはデジカメを目指そうとしているのか、シーンモードをたくさん用意したり、ホワイトバランスなどをいじれるようにするなど、細かい撮影機能を持つ機種が多かった。それが最近では、メガピクセル対応でも基本はフルオートで設定は明るさ調節くらいに留め、シーンモードも夜景や風景程度とシンプルにまとめたものも多い。
そもそも凝った撮影は本職のデジカメに任せておけばいいわけで、カメラ付きケータイは撮りたいときにさっと撮れる機動力のほうが重要だ。フルオートでのヒット率が高ければ、それで何の問題もなかろう。
F506iは“さっと撮れる機動力”に注目して機能を強化してきた。公称で起動は0.6秒。実際にストップウォッチで測っても、カメラ起動の右ボタンを押して撮影可能になるまで約1秒。撮ろうと思ったらケータイを開いてボタンを押して約1秒。高速なコンパクトデジカメと変わらないレベルだ。
撮影は中央のiモードボタンか側面のAFボタンで行う。iモードボタンだとAFは動作せず、即座に撮影できる。側面のAFボタンには半押しがあり、ピントを合わせてから撮影するという手順になる。
撮影可能なサイズは、iショットや待ち受け画面以外にVGA、SXGA(960×1280)、UXGA(1200×1600)、2Mピクセル(1224×1632)と幅広く揃っている。画像はすべて縦方向だ。画質はノーマルとファインの2つから選べる。
2Mピクセルサイズでファイン画質の場合、シャッターを押してからminiSDカードへの保存までにかかる時間が約10秒。VGAサイズだと約5秒かかる(自動保存の場合)。手動保存では撮影して「保存」画面になるまで約3秒だ(2Mピクセルサイズ)。
手動保存の場合、「保存」の左に「確認」ボタンが現れる。
F506iSの欠点といってもいいと思うが、撮影時は上下に撮影情報やメニューを表示するバーがあるため、上下をトリミングした状態でしか構図を確認できない。「確認」ボタンを押すと少し縮小された画像が表示され、全体を確認できる。
撮影機能は接写、ライト、明るさ調節、スローシャッターだけとシンプル。通常モードでは30センチから、接写モードでは8〜45センチのものにピントが合う。
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