続いての屋内編は蛍光灯下での撮影から。
蛍光灯の色かぶりもきれいに補正されているし、パンフォーカスながら近距離もそこそこシャキッと描写されていて扱いやすい。色もしっかり出ているし、特定色がおかしいわけでもない。コレなら十分使える。
次は白熱灯だ。
白熱灯の赤みは十分補正された写り。やや色がくすみ気味で赤にやや不自然さが観られるが、特に気になる点はない。ただ屋外や蛍光灯下で撮った絵に比べるとちょっとメリハリに欠けるか。
では蝋燭の光で撮影してみよう。
オートでは1/5秒でISO2500と強烈に増感されているのでノイズは非常に多いが、夜景モードにすると1/2秒でISO640と増感も抑えめになり、黒がぎゅっとしまって夜景っぽくなる。
オートでフォトライトを点灯してみるとライトのおかげでISO1600で撮れたがやはりノイズは目立つ。
最後はマクロを。
こうしてみるとマクロモードだからといって極端に近いところにピントがくるというわけではなく、背景もそこそこぼけずに撮れているのが分かる。
実はかなり強化されているのがW21Sの動画機能。何しろ動画サイズが全部で5種類。サイズによってamc、3gp、3gp2と3種類のフォーマットが使われるが(2003年12月24日の記事参照)、どれもMPEG-4で、他との互換性を重視した内容となっている。
その中で注目すべきはLLモード。320×240ピクセルで秒15コマとちょっと前のデジカメ並の動画機能なのだ。フォーマットは3GPを拡張した3GPP2形式(拡張子は3g2)を採用。これはなかなかのクオリティである。しかも動画時もデジタルズームやシーンモードが使える。センタージョグを回している音をマイクが拾っちゃうのは愛嬌としてもだ。
画質面では一昔前の同社のデジカメCyber-shotに似たテイストを持っていて、メリハリは強くないが爽やか系の写りを見せてくれる。色が少しくすむところなどもちょっと前のCyber-shotを見ているような気分にさせられた。やはりメーカーのクセは出るモノなのだ。
ともあれ、動画機能はカメラ付ケータイでは最高クラスで、静止画もパンフォーカスメガピクセル機としては優秀で扱いやすい出来。下手に「デジカメスタイル」にこだわった端末より使いやすいほどかもしれない。ただ、こういうスタイルならVGA以上の解像度で無理に横位置画像にする必要はないような気もする。全画像サイズで縦位置撮影でもいいのではないだろうか。
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