月間160億円の市場〜iモードでいま“売れている”ものmobidec 2005

» 2005年11月29日 21時28分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 月間160億円。これが、iモードコンテンツの現在の市場規模だ。ドコモはコンテンツプロバイダと協調して、携帯コンテンツ市場をここまで成長させてきた。

 11月29日に都内で開催された「mobidec 2005」では、ドコモのコンテンツ&カスタマ部コンテンツ担当部長、山口善輝氏が講演に登場。iモードコンテンツにまつわる、さまざまなデータを紹介した。

パケ・ホーダイユーザー増加中

 山口氏は冒頭、iモードコンテンツは今や2400社が5600サイトを提供していると紹介する。コンテンツ利用を推進する定額制サービス「パケ・ホーダイ」契約者も増加してきた。2005年6月の時点で約330万契約に達しているほか、最近ではFOMA新規契約ユーザーの40%がパケ・ホーダイに加入しているという。

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 そもそも、全体にFOMAユーザーは有料コンテンツを積極的に利用する傾向がある。有料マイメニュー登録率で見ると、PDCユーザーでは40.6%なのに対し、FOMAユーザーは67.6%と高い。また1人あたりの情報料で比較しても、PDCユーザーは月額430.1円だが、FOMAユーザーは月額752.8円になっている。

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 こうしたユーザー動向を背景に、現在iモードは2005年9月時点で月間160億円の市場規模にまで成長している。「9月の数字なので、現在はもっと拡大している可能性もある」(山口氏)。このうち、着メロの市場規模が約50億円。着うた、および着モーションの市場が約25億円で、やはりこのジャンルの収益が多いことが分かる。「これらを合わせると(約75億円で)160億円の半分を占めている」

 もっとも、最近になって市場規模を拡大してきたのがゲームだ。山口氏は、ゲームメーカーが携帯向けにハイエンドゲームを投入するなどした結果、売上も上がっていると紹介する。9月時点でのゲームコンテンツの市場規模は、約35億円だという。

何がもうかるのか?

 山口氏はこのほかにも電子書籍、特にコミックが伸びていると言及する。また占いコンテンツも有力だとした上で、これは世間の占いブームを反映したものだと話す。

 「よく、iモードで何がもうかるかと聞かれるが、世間で流行っているものがiモードでも流行る。(細木数子の占いが話題になると関連携帯コンテンツがヒットしたように)占いもそうだ。また“韓流”が話題になったが、iモードでも韓流コンテンツが流行った。最近では韓流ブームも落ち着いたようだが……」

 山口氏は最後に、番号ポータビリティや新規参入などでキャリア間の競争は激化するが、コンテンツプロバイダにとっては事業をしやすい状況が到来するのは間違いないだろうとコメント。会場に詰めかけたコンテンツプロバイダに、引き続きドコモと協調してほしいと呼びかけた。

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