PHS MoU Group総会のプレゼンには、PHSを支える技術を持った各社が登場。熱弁をふるった。
米国カリフォルニア州サンノゼに本社を置くMicro Linearは、無線通信機器のRFトランシーバICを製造するメーカーだ。同社では発振機、フィルタ、高周波アンプといった周辺部品をシングルチップ化し、2004年10月のサンプル出荷以降、PHS専用の「ML1900」を製造販売している。
PHS普及に果たすシングルチップ化の効果は計り知れない。部品点数が少なくなることで実装スペースが半分以下になるだけでなく、端末の製造コストの低減にも貢献する。中国を主な市場とするPHSにとって、製品価格の低減は大きなメリットだ。
同社は2006年第3四半期に、次期製品「ML1905」を出荷する予定だ。1.2MHzのIF(中間周波数)に対応していたML1900を、10.8MHzのIFに対応させたのがML1905。基本性能の向上も図られ、より高い受信性能を実現するという。
PHSユーザーの間でデータ通信カードメーカーとして知られるNECインフロンティアは、法人を対象とした通信機器メーカーだ。同社の製品であるキーテレホンシステム「Aspire」の端末にPHSを利用し、病院向けの仕様にしたものがハンディナースコールシステムである。
ハンディナースコールシステムには、これまでのナースコールに比べて大きく4つの利点がある。
病院内で使われる通信機器として、小電力であるPHSの優位性は多くの人の知るところとなっている。だが、一見しただけでそれが携帯電話かPHSかを見分けるのは難しい。そこで、病院スタッフは専用のネックストラップを使うことで、それが医療用であることを周囲に知らせているという。
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