買収でボーダフォンユーザーはどうなる?(1/2 ページ)

» 2006年03月18日 01時18分 公開
[園部修,ITmedia]

 すでにボーダフォンブランドの変更などが報じられている(3月17日の記事参照)が、果たして同社のサービスは今後どうなっていくのか、現在ボーダフォンの携帯を使っているユーザーにとって何が変わり何が変わらないのか。

サービスが急激に変わることはない

Photo ボーダフォン社長、ウィリアム・モロー氏

 ボーダフォンの社長、ウィリアム・モロー氏は会見で「『ターンアラウンドプラン』は成功だったと考えており、この方向性は今後も維持する。今後1〜2カ月の間はいろいろ不確定な部分が残ると思うが、その過渡期においてもユーザーに対してしっかりサービスを提供していく」と話した。これを正直に受け取るなら、サービスの内容が急激に変わることはないといえるだろう。

 今後のサービスの方向性については、「ヤフーの集客力やコンテンツを生かしたサービスなどを行う」(孫氏)と、大まかなビジョンのみが説明された。今はまだ買収が決まったばかりで、具体的な施策については何も決まっていないという。当面はユーザーが変化を意識する機会もないだろう。

Photo ソフトバンク社長、孫正義氏

 孫氏は会見で「何をするにしても半年くらいの時間はかかる。最初から完成したサービスを提供することはできないと思うので、いろいろな施策を徐々に積み重ねていく予定。半年後からは一気にペースを上げていきたい」と話した。この言葉どおりに計画が進めば、半年後くらいから、現ボーダフォンユーザー向けの新しいサービスが続々と投入されることになるわけだ。

 なお、すでにある「Yahoo!モバイル」をはじめとする携帯電話向けの各種コンテンツやサービスは、早期にボーダフォンライブ!と統合される可能性がある。将来的にはポータルサイトがヤフーに変わったりすることも当然あり得るだろう。

料金は低価格化する?

 料金体系については、「価格破壊者」のイメージがある孫氏だけに、驚くべき施策を実行するのでは──という憶測も一部にある。料金に関する質問は再三出たが、孫氏は「今は詳細についてコメントする段階ではない」と一切のコメントを控えた。とはいえ、当然料金が安くなる方向で検討を進めていることは想像に難くない。

 なぜなら、ボーダフォンは現在バックボーンネットワークの一部を他社から借りたりして賄っているが、今回の買収により、日本テレコムやソフトバンクが持つバックボーンネットワークが利用できるようになるからだ。これによるコストの削減効果は小さくないという。ソフトバンクとしても、有線から無線まで、各種のネットワークを統合でき、効率よく運用できるようになるメリットがあり、コストは安く抑えられると思われる。料金が下がるのは、ユーザーとして大いに歓迎できる。

ボーダフォンは、今後ソフトバンクグループのネットワークをバックボーンネットワークに利用できるようになるため、ネットワーク借り入れコストの低減などが可能。ソフトバンク側にも有線から無線までフルラインアップできるというメリットがある

ネットワークとコンテンツは重要な改善ポイント

 従来のボーダフォンのサービスについて孫氏は「ネットワーク、コンテンツ、端末、そして営業という4つの部分に弱点があった」と話す。

 特に3Gのネットワークでは、つながらない場所が多いというユーザーからの声があることを認識していると話し、空白地帯を早期に埋めるべく積極的に設備投資を行っていく方針を表明した。この点は朗報といえる。「これまでにもボーダフォンは年間2000億円程度の設備投資をしてきたが、今後もそれを継続していく。つながりにくい場所などを減らし、ユーザーのキャパシティを増やしていく」

 またコンテンツについても、ボーダフォンライブ!の公式コンテンツ数は約3300で、iモードの5844個やEZwebの4720個と比べると弱かったことを素直に認め、「ヤフーとソフトバンクグループ各社の総力を挙げてコンテンツの強化を図る」(孫氏)意向を示した。ヤフーにはオークションやショッピングを始めとする幅広いジャンルのコンテンツがあり、その半数以上でモバイル向けのサービスを提供している。それらがボーダフォン端末から簡単に使えるようになるだけでもユーザーにとっては相当便利になるだろう。

iモードやEZwebと比べて見劣りするボーダフォンライブ!のコンテンツラインアップも、圧倒的なコンテンツを持つ「Yahoo!モバイル」が加わることでドコモやKDDIを超えられることをアピール(左)。ヤフーだけでもこれだけたくさんのサービスを提供しており、それらの半数以上がすでにモバイル環境をサポートしていることを誇示した(右)
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月28日 更新
  1. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  2. 「iPhone Duo」は買いか見送りか――賛否 そんな中、登場した「iPad mini」は誰向け? (2026年10月27日)
  3. 新型「iPad mini」発表 有機EL搭載で防水にも対応、5.4mm/255gへと薄く軽くなって11万9800円から (2026年10月26日)
  4. 「Google Fitbit Edge」先行レビュー:画面付き、Google マップ対応の実力は? Fitbit Airとの1万円差を検証する (2026年10月27日)
  5. 「iPhone Duo」画面不具合の報告がSNSで話題 店頭デモ機の過酷な使用環境が起因か (2026年10月26日)
  6. iOS 27.2配信開始 Siri AIが日本語に対応 iPhone DuoはApple Pencilを利用可能に (2026年10月27日)
  7. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  8. 折りたたみ「iPhone Duo」対応ケース12選 ヒンジ保護、スタンド付き、耐衝撃性能など多彩なラインアップ (2026年10月26日)
  9. 「Galaxy Z Fold8」「iPhone Duo」を“メイン端末”として使う上での課題 縦型コンテンツの最適化をどう進める? (2026年10月26日)
  10. 【ニトリ】1290円の「縦型スマホポーチ」 はっ水加工、ストラップは取り外して使える (2026年10月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー