“愛”あふれるキャラクター「くーまん」。生誕の秘密と復活の理由(2/3 ページ)

» 2006年12月20日 20時06分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

約1000パターンもある、くーまんの“おしゃべり”

photo 「いわゆる記念日などにもこだわっています。例えば結婚記念日を登録しておけば、くーまんがひっそり教えてくれますよ」(伊藤氏)

 「くーまんの“おしゃべり”、我々はコメントと呼んでいますが、実は1000近く種類があります。すでにお話しした通り、スケジュールの登録内容がコメントに反映されるほか、特定機能の利用も1つのフックになっています。例えばメールを送信した後なら“気持ちが届くといいね”というようなコメントを発します。そのほか時刻も重要な要素です。例えば11時11分だと『ぞろ目』、15時だと『おやつ』、21時だと『ドラマが始まってしまう』というような感じです」(伊藤氏)

 なかなか人間味(?)あふれるコメントだ。待受画面でいろいろ話しかけてくるくーまんだが、810Tや811Tでは実に1000パターンに及ぶほどになった。中には意味のわからない独り言もあるが、くーまんは携帯の使用状況や状態、時刻、季節などのさまざまな情報からおしゃべりの内容を決める。ここだけでもかなりすごい。

 「いわゆる記念日などにもこだわっています。結婚記念日を登録しておくと、メールが届いたり、お祝いのコメントをしてくれます。デフォルトで年間十数日ほど記念日設定がなされています。そう、“クリスマス”でも24日と25日では内容が違うんですよ」(東氏)

 ちなみにインタビュー時に同席していた広報のT氏は、ご主人の携帯にひっそり結婚記念日を登録しておいたら、当日「なんでくーまんが私らの結婚記念日を知っているんだ!」と驚いて電話をかけてきたという実話も披露してくれた。ご主人、さらにくーまんの虜になってしまったに違いない。

 「ほかにこだわったのは“場所”です。携帯基地局の情報をベース(都道府県などの地方単位)に、くーまんの部屋へそれが反映されます。その場所をモチーフにした記念撮影や、その場所に関するコメントを残します。地元のユーザーも納得のいく記念撮影ができたり、コメントをするようになってます。なお、記念撮影時でのくーまんの服装には季節も反映されるんですよ」(東氏)

 “場所”には47都道府県がぬかりなく準備され、実際にその場所に行かないと都道府県フルコンプリートの記念撮影が揃わないようになっているそうだ。旅行するときは、こちらも大きな楽しみの1つとなりそうだ。

photophotophoto メニュー上をトコトコ歩いたり、ふとアドバイスやメールをくれたりする

3Gで海外進出。ちょっとかしこく成長した「くーまん」

photo 「くーまんはGPSも活用します。“日本一〜”な場所に訪れた時にはぜひチェックしてみてください」(伊藤氏)

 「3G端末への搭載で、くーまんも海外対応となりました」(伊藤氏)

 810Tと811Tでくーまんは、国内のみならず海外へも進出した。現在は主に日本からの渡航者が多い国に限られるが、その数は今後も増やしていくという。より楽しみが増えたといえよう。

 「3G端末では“天気”も反映されます。2G端末では再利用権などの問題で実現できませんでしたが、810Tと811Tではこれをクリアしました。例えば“曇り時々雨”のような予報が出ていると『今日は傘が手放せないね』といった、“たまには”役立つアドバイスをしてくれます。ちなみに朝と夜で天気の持つ意味も変わってくるのでコメントの内容もそれに応じて変わります。夜は月に関するコメントもしますよ」(伊藤氏)

 くーまん、3G端末ではかなり賢くなったようだ。天気情報は、ソフトバンクモバイルの新サービス「3Gお天気アイコン」を活用したもの。雨の予報を見ても「今日は大丈夫だろう」とたかをくくって傘を持たずに出かけてしまうようなユーザーであっても、くーまんに言われると素直に従ってしまいそうである。

 「もう1つ、3G端末ではGPSも活用しています。国内で20カ所ほどピンポイントで登録しておりまして、その場所では特別な記念撮影ができます。場所は秘密ですがキーワードは、“日本一の〜”です」(伊藤氏)

 日本一のナントカ、何が思いつくだろうか。その場所を見つけたら、ブログやSNSなどでどんどん公開してほしいとのことだ。そういったファンの発する情報が携帯を使う楽しみにつながる、そのようなコミニュケーションのために“くーまん”があるからだ。記念撮影した画像をメールで送受信し交換できるのも、ユーザー間のコミニュケーションを意識したものである。

 ちなみに810Tと811T(コドモバイル 812Tも含む)では、くーまんのお出かけ中に、隠れキャラ「くーぱぱ」が登場することがある。

 「くーまんがいない」と不満(不安?)を漏らすユーザーも多く(そんな気まぐれさも魅力なのだが)、その不安はくーぱぱが癒してくれるかもしれない。“隠れ”扱いなのはちょっとかわいそうなのだが、ぜひ「くーぱぱ」もかわいがってほしいとのこと。ちなみに「くーまま」は810Tと811Tでは登場しない。念のため。

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