DRAMフレームメモリをガラス基板上に集積──NEC液晶テクが液晶モジュールを開発

» 2007年05月24日 10時34分 公開
[ITmedia]
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 NEC液晶テクノロジーは5月23日、液晶表示部と同一のガラス基板上に、18ビット表示対応のDRAMフレームメモリを集積した液晶ディスプレイモジュールを、世界で初めて開発したと発表した。

 今回の開発は、同社のVIT(Value Integrated TFT-LCD)技術と低温ポリシリコンTFT技術を組み合わせて実現したもの。230KビットDRAMと画像エンコーダ機能付きフロントエンド回路から成る画像フレームメモリシステムおよび画像デコーダ、6ビットDAC、コントローラなどで構成される周辺回路を、液晶ディスプレイと同一ガラス基板上に形成し、40万個のトランジスタを含むシステムLSIの構築に成功した。これは、ガラス基板上に集積した回路としては世界最大規模だという。

 また、NECが独自開発した画像圧縮/伸張技術であるSPCの採用により、回路面積の削減と低電力化を実現しながら26万色相当の高画質表示にも対応した。画像データの書き込み/読み出しをそれぞれ独立してランダムアクセスできる駆動方式と、それを実現するステータスレジスタ/コントローラの開発により、約30フレーム/秒の高速描画が可能。ワンセグ放送やデジタル動画コンテンツも、スムーズに表示できる。

 同ディスプレイモジュールは、5月20日から25日に米・カリフォルニアのロングビーチコンベンションセンターで開催される「SID2007」のシンポジウムで、24日に発表される。

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