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» 2007年05月31日 21時50分 公開

あの“Carrots”が復活──東芝がPHSに再参入する理由(1/2 ページ)

東芝がウィルコム向けPHS端末「WX320T」を投入する。それは2001年発売の「Beat Carrots」以来、約6年ぶり。なぜ、今PHSなのか。そしてそれにはどんな狙いがあるのだろうか。

[岩城俊介,ITmedia]
photo 約6年ぶりの東芝製PHS端末、“Carrots”「WX320T」

 ウィルコムは5月31日、東芝製の音声端末「WX320T」をラインアップに追加し、7月上旬に発売すると発表した。

 東芝のPHS端末投入は2001年発売の「Beat Carrots」以来、約6年ぶり。1995年発売の初号機から続く「Carrots(キャロッツ)」ブランドの復活とともに、2007年4月に開催した「WILLCOM FORUM & EXPO 2007」でウィルコムの喜久川社長が述べた通り、音声端末でPHS市場に再参入することになった。

 その再参入の理由を東芝 モバイルコミュニケーション社次期社長の岡本光正氏(6月25日の株主総会をもって就任予定。現モバイルコミュニケーション社統括技師長)は、ウィルコム側から使いやすく親しみやすい、ユーザーフレンドリーな端末に関する製造要望があったこと、そして、伸び傾向にあるウィルコムの市場環境とユーザーフレンドリーを軸にする東芝の携帯端末開発に対する考え方が合致したためと話した。ウィルコム端末のラインアップ強化とさらなる市場拡大、そして東芝製端末のさらなるシェア拡大を図りたい考えだ。

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photophoto 2001年までの東芝“Carrots”シリーズ(左)。今回のWX320Tで、この“Carrots”の名も復活した。一部ではすでに、スマートフォンで“GENIO”復活の要望の声も

ウィルコムが狙う「ビジネスユーザー」

photo 6月1日開始の「ウィルコムビジネスタイム定額トリプルプラン」をビジネスユーザーに強くアピール

 ウィルコムの契約数はここ1年で約63.5万の純増となる459万契約(2007年4月)に達した(「電気通信事業者協会(TCA)」関連記事参照)。昨年10月の番号ポータビリティ開始直後の数カ月はやや伸び悩んだものの、2007年3月は9万3000の純増、4月は6万2600の純増を記録。その後、堅調に伸びている。「この大きな原動力は音声定額プランの存在にあり、ユーザーの評価を得ているためだと思う」とウィルコム 執行役員副社長の土橋匡氏は述べる。

 好評の音声定額プランは、070通話とEメールが24時間無料の「ウィルコム定額プラン」(月額2900円)のほか、夜間を従量制(30秒10円)とし、月額料金を1900円にするビジネスユーザー向けの「ウィルコムビジネスタイム定額トリプルプラン」や、複数回線を契約する法人(ないし家族)間で余った無料通話分を分け合える「070以外もお得な通話パック」(月額1050円)サービスを6月1日から開始する。

 特に、ビジネス向けプランとなる「ウィルコムビジネスタイム定額トリプルプラン」と「070以外もお得な通話パック」の組み合わせは、ビジネスタイムの通話料は定額、さらに1契約あたりの月額経費を2950円でほぼ固定化できる特徴がある。企業コンプライアンスが叫ばれる中、個人用と業務用をきちんと使い分けたり、ほぼ固定料金で済むために「予算化」しやすいメリットなども含めてビジネスユーザー(多数契約を含む)に強く訴求していきたいとしている。

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