iPhone 3Gユーザーの皆さんは、普段iPhoneをどのような状態で持ち歩いているだろうか。裸のまま特に何も付けていない人、ディスプレイ保護フィルムだけ貼っている人、シリコンジャケットをかぶせている人、革製のケースに入れている人など、さまざまだと思うが、筆者は充電時に「iPhone 3G Dock」に立てている関係もあって、ディスプレイ保護フィルムだけ付けた状態で使っている。
購入当初は落として傷つけてしまうのが怖くて、シリコンジャケットを付けていたのだが、どうもカバーを付けるとiPhoneの美しさというか、造形美が台無しになってしまう気がしてあまり気が進まなかった。その後Dockを購入して、ジャケットを付けたままではDockに立てられなかったことから、付けるのをやめて今に至る。
ディスプレイの保護を続けている理由は、ディスプレイに傷が付いてしまうととても悲しい気持ちになるだけでなく、端末に対する愛着が急激に冷めてしまうからだ。やはり普段使うとき一番に目に入る部分は、いつもきれいであってほしいもの。ましてやiPhone 3Gのようにほぼ全面がディスプレイのような端末は、多少の傷が付いてもすぐ交換できるフィルムを貼っておきたい。
ただ、一言でディスプレイ保護フィルムといっても、その種類はかなりいろいろある。iPhone 3Gが発売された7月11日の時点では、レイ・アウトの製品くらいしか選択肢がなかったが、発売から1カ月ほど経った現在では、主だったサードパーティーベンダーからさまざまな種類のフィルムが発売されている。裏面の説明などを読むと、それぞれにいろいろな特徴があるようだが、結局のところ店頭ではそれが「透明なフィルム」であること以外、ほとんど分からないのが実情だ。
そこで今回は、大手量販店店頭に並んでいたiPhone 3G用のディスプレイ保護フィルム5種類を、実際にiPhone 3Gに貼り付けて、そのサイズや外光の反射具合などを比べてみた。
アスデックが販売しているiPhone 3G用のフィルムは、AR(Anti-Reflection)コーティングを施した透明の「AR液晶保護フィルム」(AR-SIP01)と、周囲からののぞき見を防ぐ「プライバシーフィルター」(PF-SIP01)の2種類。今回はARコート付きのフィルムをチョイスした。店頭価格は680円とiPhone 3G用としては安価なフィルムだ。
AR液晶保護フィルムのパッケージには、太陽光などの映り込みを、反射率約4分の1のコーティングで抑制し、表面硬度3Hのハードコートで傷付きも防ぐとうたわれている。ホコリが付きにくい帯電防止加工も施されているとのこと。
実際の貼り付け作業は、はく離フィルムをはがしてゆっくり液晶面にシートを貼り、さらに表面側のフィルムをはがして完成。フィルムにホコリが付いた場合は粘着テープの粘着面で取り除くか、水洗いするといいようだ。フィルムの透過率は93.4%だという。
バッファローコクヨサプライの「BSIP08FKP3」は、同社がiPhone 3G用として発売しているフィルムの中でも「キズリペア」機能を持つユニークな製品だ。使用中の細かいキズが自然に見えなくなる特殊コーティングを施しており、小さなキズも気になる人にはなかなかうれしい商品といえる。希望小売価格は1040円だが、量販店では780円で販売されていた。
ちなみに同社ではこのほかに、傷が付いたら2回まで上層のフィルムをはがせる「3層構造タイプ」(BSIP04FTP3)や縦横両方向の視野角を抑制する「のぞき見防止タイプ」(BSIP05FNP3)、一般的なハードコートを採用した「1層構造タイプ」(BSIP06FSP3)などもラインアップしている。
BSIP08FKP3の吸着面はシリコン樹脂で、他社製品同様、ホコリが付いても水洗いすればきれいになり、粘着力も回復するという。表面には前述のキズが見えなくなる特殊コーティングを施している関係で反射防止コーティングなどはされていない。光線透過率は約90%。
貼り付けは、裏面のはく離フィルムをはがしてディスプレイ面に載せれば吸着するので非常に簡単だ。表面のフィルムをはがすための小さなシールが付いているため、作業がしやすいのもポイントといえる。
パワーサポートのフィルムは、表面に光沢がある「クリスタルフィルム」と、映り込み防止処理を施した「アンチグレアフィルム」、そしてのぞき見防止加工を施した「プライバシーフィルム」の3種がある。ここではクリスタルフィルムを選んだが、アンチグレアフィルムは指紋が目立ちにくいという特徴もあるので、好みで選ぶといいだろう。
クリスタルフィルムセット for iPhone 3Gは、フィルム2枚とホコリ取り用のシールが付いて1280円。単価としては高めだが、1枚当たりの価格は640円なので、実は割安と考えることもできる。なおパッケージやWebサイトに透過率や表面硬度についての記載はないが、他社製品と遜色はない美しさだ。ARコーティングについては特に記載がないが、表面の反射もある程度抑えられているように感じた。
貼り付け作業は、裏側のはく離フィルムをはがしてディスプレイ面に吸着させるだけ。事前にシールでしっかりホコリが取れるので、安心してフィルムを付けられる。
スマートフォンやPDA向けのアクセサリを古くから扱っているミヤビックスでは、iPhone 3G用に4種類のディスプレイ保護フィルムを用意する。色再現性の高い高光沢タイプの「OverLay Brilliant for iPhone 3G」と、反射の軽減に主眼を起き、光沢を若干おさえた「OverLay Plus for iPhone 3G」、それに縦位置で横からののぞき見を防止する「OverLay Secret for iPhone 3G」、横位置で横からののぞき見(つまり縦位置では上下方向からののぞき見)を防止する「OverLay Secret for iPhone 3G(横)」だ。
画面の美しさを重視し、今回はOverLay Brilliant for iPhone 3Gを選んでみた。量販店での価格は980円。表面はハードコートで、特別な反射防止コーティングなどは入っていないようだが、色のにじみを抑制するなどして高い色再現率を目指した。また画面から出る紫外線を99%カットするUVカット機能を持ち、目への負担軽減と合わせて、太陽光の紫外線から液晶の劣化を抑制する役割も果たせるという。光線透過率は90%。
もちろんフィルムは自己吸着タイプなので、はく離フィルムをはがしてディスプレイ面に於けばスッと貼り付く。粘着面を汚してしまった場合は、ぬるま湯に入れて家庭用洗剤で洗うと元に戻る。
iPhone 3Gの発売と同時にシリコンジャケットやディスプレイ保護フィルムを店頭に並べたレイ・アウト。初期のiPhone購入者の中には、同社製品のユーザーが多いのではないだろうか。同社はAG(Anti-Glare)コーティングを施した「ギラツキ防止保護フィルム」(RT-P1FS1/AG)、ARコーティングを施した「鮮やか高光沢保護フィルム」(RT-P1FS1/AR)、上下左右からののぞき見を防止する「360°のぞき見ブロックフィルム」(RT-P1FS1/BF)の3種類をiPhone 3G用としてラインアップする。
今回試した鮮やか高光沢保護フィルムは、その名のとおり光沢感のあるフィルムだが、強力なARコートを施しているのが特徴で、明らかに他社の製品より外光の反射率が低い。表面に光を反射させると反射光は青紫色になり、うっすらとした映り込みならほとんど気にならないほど。量販店での価格は780円で、価格は比較的安めといえる。
貼り付け作業にも配慮されており、吸着面のはく離フィルムをはがしてディスプレイにゆっくり貼り付け、その後表面の緑色のシールを、フィルムから少し飛び出した「台紙シール」をつかんではがせば完了。手間は1つ多いが確実にきれいに貼り付けられる。
では、次ページで実際に貼り付けた様子を見てみよう。
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