デンソーウェーブが開発した2次元バーコードの「QRコード」は、リアルスペースと携帯電話、あるいはPC向けのWebサイトと携帯電話を結ぶ重要なインタフェースとなっている。情報サイトや情報誌、広告などには、スムーズに携帯サイトへアクセスできるように、QRコードを印刷したものが増えており、最近ではだいぶ認知度も上がってきた。
ただ、「バーコード」という特性上、どうしても読み取りやすさが重要になるため、コントラストの高さが優先されており、基本的には白と黒の点が並ぶ味気ないデザインとなっている。最近は、こうした状況を憂慮し、カラフルなQRコードやデザイン性を高めたQRコード、動くQRコードなども出てきているが、まだまだこうしたQRコードは普及しているとは言い難い。
そんな中、「QRコード自体に、ユーザーを楽しませ、満足させる仕掛けを用意できないか」と考え、ちょっと変わったQRコードを作り出した会社があった。携帯サイトの構築やWebシステムの開発、iPhoneアプリレーベル「APPARE JAPAN」などを手がけるプロモバイルだ。
プロモバイルが何を作ったかというと……。まずは以下の画像をご覧あれ。
題して「ロードランナーQR」。なんとこのQRコード、実際に読み取れるだけでなく、ロードランナーのステージとして実際にWebブラウザ上でプレイし、クリアすることができる(難易度はかなり高い)。
ロードランナーステージエディタ&コンパイラを使って制作されたこのステージ。制作者は、
まずQRコードを見て
「これってもしかしてQRコードになってる?」
そして、
「こんなにムダに手の込んだことをして、一体何が書かれてるんだよ……」
気になって、読み取ってしまう。
この「呆れられ」が、キャンペーンなんかでは意外に重要だったりします。
これが街角に、大きく掲載されていたらなおさら、無視できなくなりますから、
ユーザの誘導には活躍するのではないでしょうか。
とブログに綴っている。
実際に携帯のバーコードリーダーで読み取ってみたところ、けっこう時間がかかったり、一部の端末では読み込むことができなかったりしたが、確かに認識した。読み取れない機種があるのはバーコードとしてはちょっと困るのだが、今後ブラッシュアップされていけば、なかなか面白い展開も考えられる。
こんなQRコードがあったら、確かに読み取ってしまうよなぁ……と思いながら、150面をクリアしたあと、自分でいろんなステージを作ったあの日を懐かしく思い出したのだった。
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