目指したのは「ケータイカメラの画質No.1」――LUMIX Phone誕生の背景を聞く:開発陣に聞くLUMIX Phone「P-03C」(1/2 ページ)

» 2010年12月08日 13時59分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 LUMIXのブランドを冠したケータイ、LUMIX Phone「P-03C」が登場する。パナソニック モバイルコミュニケーションズで、端末の商品企画を担当した野中亮吾氏、機構設計を担当した佐々木智氏、カメラ開発を担当した石原崇氏、ユーザーインタフェース(以下、UI)を担当した牛島哲也氏に、お話をうかがった。


photo 左から機構設計グループ 第三チーム主任技師の佐々木智氏、設計第二グループ 第二チーム チームリーダーの牛島哲也氏、商品企画グループ 商品企画チーム主事の野中亮吾氏、電気設計第一グループ 第三チーム主任技師の石原崇氏

ケータイカメラの画質ナンバー1を目指した端末

photo 野中氏

荻窪 LUMIX Phone完成おめでとうございます。LUMIXとなるまでずいぶんかかりましたね。

野中 2007年ごろ、競争軸はワンセグかなと考え、Wオープンスタイルを開発し、VIERAケータイを発売したのですが、次の競争軸としてカメラにも目星をつけていました。画素数だけでなく画質への取り組みを強め、操作系にも配慮し、シーン判別機能「おまかせiA」を搭載したのが2009年です。そして今回、LUMIX Phoneを出すことができました。

石原 LUMIXの名前を使うにあたって、LUMIXの開発チームからは「ケータイカメラの中でナンバー1にならないとダメだ」といわれました。そういう意味で、すぐに出せるものではなかったのです。

荻窪 画素数は13Mピクセルと前モデルと同じですが、大きく変わった部分はどこでなのでしょう?

野中 進化のキーワードは、画質、UI、そしてネット連携の3つです。画素数は従来と変わっていませんが、画像処理エンジン(Mobile VenusEngine)によって、カメラとしての画質の作り込みは大幅に進化しています。さらに、LUMIX譲りのUIや、ネットと連携しやすいピクチャジャンプ機能も搭載しました。

荻窪 では、画質の話から聞かせてください。同じ13Mピクセルで、何がどう違うのでしょう。

野中 いくら画素数が多くても、色がよくないと高画質とはいえません。今回は、LUMIXの開発チームとすりあわせを行いつつ、そういった部分を追い込んでいきました。


photo BLUE、PINK、BLACK、GOLDの4色を展開する

photo 石原氏

石原 一番こだわったのがホワイトバランスです。ケータイカメラのホワイトバランスは、ご存じのように曇りや日陰に弱い傾向にあります。特に木陰の緑はきれいにでないことが多いんです。得意なシーンはきれいに撮れても、苦手なシーンで画質が落ちる。今までLUMIX Phoneと名乗れなかった理由の1つはそこにありました。逆にデジカメはどんなシーンでもしっかり撮れます。

 つまり今回は、ケータイカメラが苦手としていたシーンをどれだけキャッチアップできるかがテーマだったのです。いろんなシーンを撮った時に、トータルで他機種よりもどれだけキレイな写真を増やせるか。これが我々の目指した“ケータイカメラ画質ナンバー1”の考え方です。その上で、LUMIXの開発チームからもアドバイスをもらい、連携して開発しました。

荻窪 LUMIXの開発チームは大阪にあったと思うのですが、大阪と神奈川を行き来しながらの開発だったんでしょうか。

石原 そうです。大阪には頻繁に通いました。最初はベースとなる従来モデルを持っていったのですが、まったくダメでした。いろんなシーンを撮ったときのヒット率が、合格点の半分を超えるくらいでしたから。LUMIXの開発チームには画質を上げるノウハウがあるので、だいたい月に1回は通って協力してもらいながら我々のレベルを上げさせてもらったという感じです。結果として、なんとか合格点にできました。だから画質のレベルは以前とまったく別物になっています。

荻窪 確かに、今回端末を触らせてもらって、オートフォーカスやホワイトバランスのレベルがぐんと上がっていると感じました。いろんなシチュエーションで撮ると、得手不得手がはっきりするケータイが多い中、今回のモデルはいろんなところこでがんばっています。特におまかせiAの精度が上がっていてびっくりしました。

石原 使う側が細かい設定をしなくても、おまかせiAでどんなシーンでもきれいに撮れるのが理想なので、そこは徹底的に鍛えました。実は、表にこそ出てきませんが、裏では膨大なシーンを判定してるんです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月27日 更新
  1. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  2. 「Galaxy Z Fold8」「iPhone Duo」を“メイン端末”として使う上での課題 縦型コンテンツの最適化をどう進める? (2026年10月26日)
  3. 「iPhone Duo」画面不具合の報告がSNSで話題 店頭デモ機の過酷な使用環境が起因か (2026年10月26日)
  4. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  5. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  6. KDDI、子会社モビコムのモンゴルでの火災について事実関係を公表 「法令違反行為を行っていない」 (2026年10月24日)
  7. 20〜30代限定の「ダイナースクラブ ゴールド」登場 スタバやスマホで10倍還元、「食べログプレミアム」が実質無料 (2026年10月26日)
  8. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  9. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  10. iFixitが「iPhone Duo」を分解 折りたたみスマホで最も修理しやすいが内側画面の修理に課題 (2026年10月26日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー