1パッケージで、PC、Mac、タブレット端末、スマートフォンにセキュリティ対策を施せる――。マカフィーが新たなコンセプトのセキュリティ製品「マカフィー オールアクセス 2012」をリリースした。
同社はこれまでプラットフォーム別、用途別のパッケージでセキュリティ製品を提供してきたが、新たに1つのパッケージで複数プラットフォームの端末をカバーできる製品を用意。1つのライセンスを購入すれば、1人のユーザーが持つさまざまなプラットフォームのデバイスを1年間、何台でもオンラインの脅威から守れるようにした。
マカフィーのCMSB事業本部でプロダクトマーケティングマネージャーを務める小川禎紹氏は、同社がオールアクセスを投入する背景を説明。スマートフォンやタブレット端末の普及で、1人が複数のデバイスを持つことが珍しくなくなっている点や、端末に対する脅威が急速にマルチデバイス化している点を挙げた。
マルウェアは、第2四半期には600万件のサンプルが確認され、2011年末までには累計サンプル数が7500万件に達すると予想されるなど急増。Androidのマルウェアも2011年の第2四半期に検出された数が第1四半期に比べて76%増となるなど急速に増えているという。ほかにも小川氏はMac OS向け偽セキュリティソフトの増加、毎月最大600万台のPCが感染するというボット被害を挙げ、IT機器を利用するユーザーはこれまでにも増してさまざまな脅威に直面していると指摘した。
ただ、個人ユーザーはセキュリティ対策がさらに重要になっていることを認識してはいるものの、技術の詳細について知りたいと思っているわけではなく、シンプルで使いやすい製品を求めていることから、オールアクセスの投入を決めたという。
オールアクセスは、1年1ユーザー版(市場予想価格9980円)と、1年5ユーザー版(市場予想価格1万4800円)の2製品が用意され、5ユーザー版は家族や小規模オフィスなどでの利用を想定している。対応端末はWindows PC、Mac、Androidスマートフォン、Androidタブレット、BlackBerry、Symbian端末。パッケージにはウイルス/スパイウェア対策機能だけでなく、Webフィルタリング機能やオンラインバックアップ機能、データのリストア機能、ファイル/フォルダの暗号化機能、位置情報ベースの端末検索機能なども用意されている。
なおマカフィーでは、これまで提供していた「アンチウイルス プラス」「インターネットセキュリティ」「トータルプロテクション」の2012年版も引き続き提供する。主な新機能は以下の通り。
名称 | 機能 |
---|---|
ネットガード | マカフィー独自のクラウドベースのセキュリティ技術基盤「Global Threat Intelligence」と連携したファイアウォール機能。接続先の危険性を確認し、情報の不正な送受信を阻止する |
外付ドライブの自動スキャン | PCにUSBドライブを接続すると、自動でウイルススキャンを実行する |
プリインストールスキャン | インストール中にウイルス感染の徴候を探し、プリインストールスキャンを実行して感染を駆除 |
盗難防止 | ファイルを暗号化し、パスワードで保護 |
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