FCNT「らくらくホン」が6年ぶりに復活――NTTドコモの35%シェア死守に一役買うか石川温のスマホ業界新聞

» 2025年06月29日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 2025年6月17日に開催されたFCNTの新製品発表会。個人的に驚きだったのが、arrows Alphaではなく、らくらくホンが6年ぶりに復活したことだった。現行モデルとなるのが「F-01M」で2019年の発売となっている。らくらくホンの累計販売台数は3000万台以上であり、スマホが全盛になったいまでも、かなりのユーザーがいることだろう。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2025年6月21日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。


 NTTドコモでは2026年3月に3Gが停波する。3Gのらくらくホンユーザーをいかにらくらくスマホや他のスマホに乗り換えさせるかがNTTドコモにとって喫緊の課題だったはずだ。

ケータイの基本料金は1000円強程度であり、このタイミングでスマホに乗り換えてもらえば、ARPUは一気に上昇する。

 しかし、どんなにスマホへの乗り換えを訴求しても、頑なにケータイがいいという人がいるのは当然のことだろう。

 「スマホになると月々の支払いが上がる」と嫌がる人から「スマホは使いこなせない」、さらには「物理的なボタンがあった方がいい」という視覚障害の方も含め、やはり根強いニーズがあるのだ。

 感心するのはFCNTも企業として復活する上で、らくらくホンの新モデルは欠かせないという強い意志があったことだ。

 実際、この時代にケータイを作ろうと思ったら、ディスプレイなど部材はすでに流通しておらず、調達が困難だと言われている。FCNT担当者は「らくらくホンのために、新たにメーカーを探して発注した」という。今回のらくらくホン、昔のままかと思いきや、設計から部材まで、完全に新しいものなのだという。担当者は「arrows Alphaよりも、らくらくホンのほうが開発する上で苦労したかもしれない」と振り返った。

 一方で、NTTドコモも、3G停波目前のこのタイミングで新たにケータイを調達するとは思わなかった。ただ、らくらくホンユーザーがそれなりにいて、ここで3Gを停波するにもかかわらず、新製品を出さないとなると、他社に逃げられる可能性は十分に考えられる。

 NTTドコモはNTTの島田明社長から「絶対にシェアを落とすな。35%を維持しろ」という檄が飛んでいる。

 NTTドコモとしては3G停波というタイミングで回線数を減らす恐れがあるだけに、背に腹は代えられない状況だったのだろう。

© DWANGO Co., Ltd.

アクセストップ10

2026年02月11日 更新
  1. ソフトバンク、短期解約を繰り返す「ホッピングユーザー」を抑制 その理由は? (2026年02月09日)
  2. 楽天モバイル+ドコモ回線がセットの格安SIM「NYCOMO(ニコモ)」 月額4928円でデータ無制限+3GB (2026年02月10日)
  3. auの「iPhone 17(256GB)」、MNPとUQ mobileからの乗り換えで2年6400円に (2026年02月09日)
  4. Amazonで整備済み「iPad(第8世代)」128GBモデルが3万5800円 10.2型ディスプレイ搭載 (2026年02月09日)
  5. 「東京アプリ」で1.1万円分をゲット、お得な交換先はどこ? dポイント10%増量+楽天ペイ抽選が狙い目か (2026年02月05日)
  6. KDDI、「副回線サービス」の一部を8月末に終了 “Starlink”や“00000JAPAN”などの代替手段があるため (2026年02月11日)
  7. 財布に入る、カード型の使い切りモバイルバッテリー登場 発火リスクの低いリチウムマンガン電池を採用 (2026年02月09日)
  8. Googleが台湾のPixel開発拠点を公開 「10 Pro Fold」ヒンジ開発の裏側、“7年サポート”を支える耐久テスト (2026年02月09日)
  9. 「MNP短期解約を対策してほしい」――携帯4キャリアが訴え 電気通信事業法のルールが足かせに (2026年01月20日)
  10. IIJmio、mineo、NUROモバイル、イオンモバイルのキャンペーンまとめ【2月10日最新版】 お得な月額割引や激安スマホも (2026年02月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年