令和7年分の確定申告が2月16日に始まった。国税庁では、マイナンバーカードを使って、自宅から「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」で確定申告する電子申告を推奨。前回(令和6年分)の利用率は74%で過去最高となり、今では約4人中3人がe-Taxで申告する。
この利用率をさらに引き上げるため、令和7年分の確定申告でも新たなサービスを導入し、さらなる利便性を図る。いったいどう便利になったのか、国税庁の担当者に聞いた。
今回の確定申告で一番のトピックは、「iPhoneのマイナンバーカード」に対応したことだ。
電子申告をする場合、個人向け行政サービス「マイナポータル」で控除証明書などを取得し、確定申告書などの作成コーナーで申告書を作成。e-Taxで送信するという流れになる。その際、ログインや本人確認などの随所で、暗証番号の入力とスマホなどでの実物のマイナンバーカードの読み取りが必要になる。
iPhoneのマイナンバーカードでは、iPhoneの生体認証(Face IDやTouch ID)を使ってログインや本人確認を実施。マイナンバーカードの読み取りなどの操作が不要になるので、スムーズに操作できる。このサービス自体は2025年6月に開始されているが、令和7年分から確定申告にも対応した。
確定申告においては、これまでも「Androidスマホ用電子証明書搭載サービス」に対応していたが、新たにiPhoneのマイナンバーカードに対応したことで、スマホ利用者の利便性が向上した。
「国税庁では令和8年分の確定申告までに、e-Taxの利用割合を80%まで伸ばすことが目標です。そのためにさまざまな利便性の向上に取り組んでいます」(国税庁の課税部 個人課税課の担当者)
なお、iPhoneのマイナンバーカードを利用するには、マイナポータルアプリからの利用申請や登録が必要。申請自体は24時間可能だが、申請が処理される時間帯は7時30分〜20時になるので、当日中に完了したい場合は、19時30分までに申請を完了しておきたい。
確定申告書類を作成するときに、マイナポータルと連携することで、給与などの収入に関する情報や、医療費やふるさと納税などの控除に関する情報を一括で取得して、申告書の該当部分に自動入力することができる。
連携できる情報は年々増加しており、令和7年分の確定申告では新たに、ふるさと納税以外の寄付金控除、生命保険の一時金や年金、損害保険の満期返戻金や年金などのデータ取得が可能になった。
「令和6年分確定申告では、マイナポータル連携の利用者が約310万人になっています。対前年比では約6倍に増えていることから、利便性の効果があったのではないかと思います。控除証明書などの発行主体全てとマイナポータル連携するのはなかなか難しいことですが、拡大するために努めています」(同担当者)。
なお、マイナポータル連携に対応している証明書発行企業などは、国税庁のWebサイトで確認できる。
自宅などからe-Taxで申告する際に、疑問に感じたことを解消できるコンテンツを拡充。今回、e-Tax・作成コーナーのヘルプデスクに対する問い合わせの中で、上位70件の回答を公開。質問に関して自己解決ができるよう、情報を提供する。
また、AIによる音声自動応答システムの「ボイスボット」を試行的に導入。オペレーターが対応する確定申告電話相談センターは平日8時30分〜17時の運用なのに対して、その稼働時間外をボイスボットでフォローアップする。
「ボイスボットを利用することで、平日夜間や土日祝日にも確定申告に関する電話相談が可能になりました。ボイスボットでは音声による回答の他、国税庁のFAQページのURLをSMSで送信する方法で回答します。皆さんのニーズに応じて活用いただきたいです」(同担当者)
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