今回、既存プランも含めて値上げを行ったソフトバンク。宮川潤一社長が他社に先駆けて「人件費などが高騰し、いずれ値上げしたい」と長らく語っていたが、ようやく実現したかたちだ。
この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2026年4月11日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。
ただ、長期間、値上げプランを出し渋っていた割には、内容的にはauの丸パクリ感があって、ちょっと拍子抜けしてしまった。あれほど、真似てくるのであれば、すぐに発表できただろうが、スターリンクとKDDIの独占契約期間もあって、2026年4月発表というのが最速だったものと思われる。
今回の発表会で、ちょっと気になったのが「JAPANローミング」だ。
SNSや他社関係者から「JAPANローミングをソフトバンクのサービスとして訴求するのはいかがなものか」という指摘が飛んでいた。
確かに、JAPANローミングはNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルが、いざという時に支え合って、ユーザーの通信を確保するというものだ。それをあたかも「料金プランを契約すると、得られるサービス」として見せるのは、さすがにどうかと思う。
実際、ソフトバンクのユーザーがJAPANローミングの恩恵を受けるということは、ソフトバンクのネットワークが何かしらでダウンし、NTTドコモやKDDIのネットワークにローミングするということだ。つまり、ソフトバンクが自社のユーザーに通信サービスを提供していないにも関わらず、表向きは「ソフトバンクの新サービス」という見せ方をしているのは、かなりの違和感がある。
ソフトバンクがJAPANローミングを自社のサービスのようにアピールし始めると、競合他社も対抗せざるを得なくなってくるのではないか。
また、JAPANローミングは災害が発生したり、通信障害が起こった時に、本当にキチンと機能するのか、怪しい部分もまだあるのではないかと思っている。
「JAPANローミングが機能すればラッキー」程度の仕組みであり、それをキャリアが「料金プランに含まれる新サービス」とアピールするのは、無理があるような気がしてならない。
JAPANローミングに関しては、現在、最もネットワークが非力な楽天モバイルが有利に働く可能性がある。楽天モバイルのネットワークが落ちた際、他社のネットワークに接続される。通信速度に制限はあるものの、ひょっとしたら、現状よりも品質が上がる可能性があるわけで、下手をしたら「楽天最強JAPANローミング」なんてことになりかねない。
JAPANローミングは料金プランの一部として、個々のキャリアがアピールするのではなく、4社共同で認知活動をすればいいような気もしているが、果たして、今後、どんな展開を見せるのだろうか。総務省の考えを聞きたいものだ。
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