なぜLINEは“ちょっとした気遣い”で重宝された「ミュートメッセージ」を有料化したのか?(1/2 ページ)

» 2026年09月08日 08時00分 公開
[鈴木朋子,ITmedia]

 LINEヤフーがLINEの「ミュートメッセージ」機能の無料提供を8月26日に終了しました。現在は「LYPプレミアム スタンダードプラン」(月額650円)の特典として提供されています。

 ミュートメッセージとは、送信ボタンを長押しして選択すると、相手のスマートフォンの通知音やバイブレーションを鳴らさずにメッセージを送れる機能です。通常は時間帯を問わず着信通知が行われますが、本機能を使えば通知は届かず、相手が自らLINEを開いたときに初めてメッセージに気付く仕組みになっています。

photo 有料機能になった「ミュートメッセージ」

 例えば「もう寝ているかもしれないが、明日の予定だけ伝えておきたい」「相手が仕事中や会議中かもしれないので、通知で邪魔をしたくない」といった場面で活用されてきました。相手が「おやすみモード」などで通知を制御していない場合でも、相手の迷惑にならずに連絡できる、こまやかな気遣いをかなえる機能として人気を集めています。

 ミュートメッセージはこれまで、正式リリース前の新機能を試せる「LINEラボ」で設定することで、無料で使えました。しかし、現在は有料プランの特典として組み込まれました。

 ミュートメッセージの有料化に対し、Xでは「有料化するなら深夜の連絡がしづらくなる」「この機能のために課金しようか迷う」「有料化のニュースで初めて知った」といった声が上がっています。本機能がどのようなシーンで重宝されてきたのか、詳しく解説します。

ミュートメッセージが重宝されてきた理由

 ミュートメッセージがこれほど支持を集めてきた理由は、単に便利だからというだけではありません。そこには、LINE特有の利用環境やコミュニケーション事情が大きく関係しています。

 LINEは、手軽かつ即座に連絡を取れるツールとして定着してきました。テキストでありながら電話のような即時性を備え、相手が開封すれば「既読」マークも付きます。すぐに読んでもらえる前提があるからこそ、「LINEによって待ち合わせの事前約束が不要になった」と感じる人も多いはずです。

 しかし、この即時性が心理的な負担となる場合もあります。開封すると「既読」が付くため、すぐに返信しないと「既読無視(既読スルー)」と受け取られ、相手を不快にさせる恐れがあります。そのため、未読状態のまま通知画面で内容を確認し、読んだかどうかをあいまいに保とうとする動きが広がりました。

 一方で送信側にとっても、即座の返信を求めていないケースがあります。相手が慌てて返信してくると、かえって心苦しく感じることもあるでしょう。お互いに気を遣い合うあまり、深夜までやりとりが途切れないことも珍しくありません。そうした際にも、ミュートメッセージが威力を発揮します。相手の都合がよいタイミングで確認してもらえるためです。

 LINEはプライベートな交流にとどまらず、仕事の取引先やママ友など、配慮を要する相手との連絡にも広く使われています。従来の電子メールのように時間帯を気にせず非同期でやりとりできる手段として、ミュートメッセージが重宝されてきたのです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月23日 更新
  1. 「iPhone Duo」を試して分かった9つの疑問と本音 36万円超の折りたたみスマホは「買い」か? (2026年10月21日)
  2. モバイルSuicaの新決済「teppay」を早速試した 店員への伝え方や決済音は? スムーズに決済できる? (2026年10月22日)
  3. Apple初の折りたたみ「iPhone Duo」きょう発売 価格、特徴、誰向けか――5分で分かるまとめ (2026年10月23日)
  4. 若者の間で流行する「ホビ垢」とは? 実はホビーでもホビットでもない、“○○○する自分”が主役のSNSアカウント (2026年10月23日)
  5. スマホに「microSDスロット」はまだ必要? 自分に合ったデータの保存方法を考えよう (2026年10月18日)
  6. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  7. ドコモ純正「スマートウォッチ02」 睡眠データを分析可能、2000項目以上の試験をクリア (2026年10月22日)
  8. スマホの「充電80%止めで長持ち」「挿しっぱなし充電NG」は本当? 実験で見えた意外な結果 (2026年10月18日)
  9. ドコモが一部サイトで緊急メンテナンス、現在は完了 不正アクセスは確認されず (2026年10月22日)
  10. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー