Apple、“本物の写真”を証明する「Apple Reference Image」 iPhone 18 Pro/Pro Maxのメインカメラに搭載

» 2026年09月17日 09時40分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Appleは9月16日(現地時間)、18日発売の「iPhone 18 Pro」と「iPhone 18 Pro Max」のメインカメラセンサーで利用できるオプトイン方式の新機能「Apple Reference Image」の技術的な仕組みを説明した。撮影した写真が実際にiPhoneのカメラセンサーでとらえられたものであることを検証可能にする機能だ。

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 AIツールで写実的な画像を簡単に生成も加工もできる現在、写真が本物らしく見えることは真正性の裏付けにならないというのが同社の問題意識だ。撮影後にメタデータを付加して編集履歴を証明する業界標準の「C2PA」についても、編集過程のどこかが侵害されると閲覧者には検知できず、画像が特定の端末や個人と結び付くため撮影者のプライバシーを損なうとして、異なる方式を採ったとしている。

 この機能は、メインカメラの新センサーがとらえたすべてのピクセルに署名できることを土台にしており、仕組みは2段階に分かれる。まず新しい「リファレンスモード」で撮影すると、センサーが撮影直後のピクセルデータを内部で暗号署名し、ファームウェアによる改変も遮断する。

 あわせて、Appleの暗号タイムスタンプサービスから取得した2つのトークンで撮影時刻の下限と上限を挟み込み、その間に撮影されたことを保証する。これらをまとめた“セキュアデジタルネガ”を、同社のプライバシー保護型クラウド基盤「プライベートクラウドコンピューティング」(PCC)上で現像し、改ざん不可能なリファレンス画像として書き出す。PCCで動くソフトウェアは第三者が検証できるため、現像時に画像が加工されていないことを外部から確認できるという。

 生成されたリファレンス画像は、写真アプリでメイン画像と並べて表示でき、編集が加えられたかを視覚的に比較できる。iOS、iPadOS、macOSのバージョン27ではAPIが提供され、他社製アプリでも表示できる。

 image リファレンス画像(中央)とメイン画像(右)を写真アプリで並べて比較できる(画像:Apple)

 最終署名には将来の量子コンピュータによる解読を想定した方式を採用し、不正な画像が作られた場合に写真単位、センサー単位で失効させる仕組みも備える。撮影者の身元を公開する必要はなく、2枚の画像が同じ端末で撮られたかどうかを外部から判別することもできない。画像そのものもPCCの設計上、Appleを含め誰にも見えないとしている。

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