折りたたみ「iPhone Duo」に、iPhone Proシリーズから乗り換えたら“失う”5つのこと(1/2 ページ)

» 2026年09月15日 13時15分 公開
[山口恵祐,ITmedia]

 ついにAppleが折りたたみの「iPhone Duo」を発表した。これまで先行していた他社のフォルダブルスマートフォンを横目に、「やっとiOSが使える折りたたみが出た」と期待を寄せている人も多いことだろう。

 価格は256GBモデルで36万4800円からと予想以上の高額となっているが、常に最新のハイエンドモデルを追っている熱心なファンにとって、iPhone Duoは間違いなく次の狙い目になるはずだ。

 開けば7.6型というミニタブレットサイズのディスプレイが現れ、閉じれば5.4型のコンパクトなスマホになるということで、iPhoneに“退屈”していた人に刺激的な新鮮さをもたらすだろう。しかし、ここで1つ冷静に考えてみてほしい。

 iPhone Duoはあくまで新機軸のデバイスであって、従来の「Pro」シリーズの正統進化ではない。これまでiPhone 17 Pro/17 Pro MaxといったProを冠するハイエンドモデルを愛用してきたユーザーが、大画面への憧れだけで機種変更すると、実は多くのものを失うことになる。

 Proシリーズにはあったが、iPhone Duoにはない機能とは何か。本記事では、iPhone Duoへの乗り換えで“失う”ことになる5つのことを整理してみたい。

photo “プロのかなた”へ行くか、ハローハローするか、悩ましい

妥協なきカメラ性能と専用の望遠レンズ

 iPhoneのProシリーズを象徴する最大のアドバンテージは、圧倒的なカメラ性能だが、薄型化と折りたたみ構造を両立させるiPhone Duoでは、カメラの妥協が避けられない。

photo 3眼カメラの「iPhone 18 Pro」

 一目瞭然なのが、iPhone Duoには専用の望遠レンズが搭載されていない点である。メインカメラの高解像度クロップによる2倍ズームこそ可能だが、iPhone 18 Proに搭載されているテトラプリズムデザインの48MP望遠カメラや、最大8倍ズームには到底及ばない。

photo 「iPhone Duo」は2眼カメラとなる

 最大デジタルズームを比較しても、Proシリーズの40倍に対してiPhone Duoは10倍にとどまっており、遠くの被写体を高画質で切り取る体験は間違いなく後退する。

 さらに、iPhone 18 Proのメインカメラに導入された、暗所撮影や被写界深度のコントロールを改善する「可変絞り(f/1.48、f/1.8、f/2.8、f/4.0に対応)」機能も、iPhone Duo(f/1.6固定)からは省かれている。

 また、レンズ絞りやシャッタースピード、ホワイトバランス、ヒストグラム表示といった「プロレベルのコントロール」機能や、「Appleリファレンス画像」「ProRAW」など、本格的な撮影/編集を支える機能群もiPhone Duoには搭載されていない。空間写真にも非対応となっており、Proシリーズが誇るカメラ性能を重視するユーザーにとっては、確実な妥協を強いられる部分となるだろう。

「Face ID」の快適さと、意外と便利なアクションボタン

 iPhone Duoのもう1つの大きな変更点は、生体認証としてサイドボタン内蔵の指紋センサー「Touch ID」を採用し、顔認証の「Face ID」を廃止したことだ。

 折りたたんだ状態と開いた状態の両方で認証システムを機能させるための合理的な判断ではある。しかし、画面を見るだけで無意識のうちにロックが解除されるFace IDの体験に慣れきったユーザーにとって、いちいちボタンに指を当てる動作は、想像以上の手間に感じられるだろう。

photo 「iPhone X」以降のモデルで搭載された「Face ID」

 手がぬれている時や手袋をしている時、あるいはMagSafeスタンドに置いたままでの認証作業などで、Face IDのありがたみを痛感する瞬間は少なくない。

 さらに懸念されるのが「アクションボタン」だ。任意の機能を割り当てられるアクションボタンはユーザーに定着している。iPhone Duoは、成熟しつつあったそれらの機能を失うことになる。

【訂正:2026年9月15日午後3時55分 記事掲載後、一時的に「カメラコントロール」も搭載していないと読み取れる記載となっておりました。訂正しておわびいたします。】

MagSafeアクセサリーの自由度

 意外と盲点なのが、MagSafe対応アクセサリーの互換性だ。これまで愛用していた便利なMagSafeアクセサリーは、Duoに乗り換えるとそのまま使えなくなる可能性が高い。

photo MOFTの8-in-1 多機能スタンド AERA

 原因は、閉じた状態での独特のプロポーション(約84.1mm(横)×117.8mm(縦))にある。縦幅が従来よりも短くなるため、一般的なMagSafe対応のモバイルバッテリーやスタンドなどを装着すると、本体の下からはみ出したり、カメラの突起に干渉して浮いてしまったりする。

 そのため、MagSafeの利便性を維持するには、今後サードパーティーから登場するであろう「iPhone Duoの背面スペースに合わせた専用製品」へと買い替える必要が出てくる。これまでマグネットによる拡張性をフル活用して自分好みのスタイルを構築してきたユーザーにとって、この物理的な制限は大きな痛手となるはずだ。

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