仲間内のSNSから職場の情報が漏れたのは、setlogが初めてではありません。2026年4月には、西日本シティ銀行下関支店の行員が執務室内を撮影した画像や動画を「BeReal.」に投稿し、それが外部に拡散しました。同行の頭取は、5月12日の決算会見で謝罪しています。
BeRealとsetlogには、よく似た点があります。どちらも加工しない日常をそのまま撮るアプリであり、公開範囲が限られた仲間に絞られている点です。「飾らない姿を見せても、仲間内だから大丈夫」という安心感は両アプリに共通する魅力ですが、同時に油断を生む原因にもなっています。
一方、決定的に異なるのはアプリの目的です。BeRealは、その日の友人の投稿を見て楽しむSNSです。過去の投稿は「メモリーズ」で振り返れますが、端末に保存できるのは自分の投稿だけです。他人の投稿を手元に残すには、スクリーンショットを撮るほかありません。
これに対しsetlogは、みんなの動画を1本のVlogにまとめて残すためのアプリです。アプリ内ではメンバー以外の目に触れることはありませんが、前述の通り、メンバーであれば誰でも、他人の映像を含むVlogを丸ごと保存できます。
撮影の頻度にも差があります。BeRealの通知は1日1回ですが、setlogは初期設定で1時間おきに通知が届きます。
BeRealには「通知から2分以内に撮る」という制限があります。そのため、通知が来たのがたとえ職場であっても、とっさにカメラを向けてしまいがちです。一方、setlogは撮影のタイミングを自分で選べるため、職場での撮影を避けることはできます。とはいえ撮影回数が多い分、映り込む情報も自然と増えていきます。
ただ、問題はこうしたアプリの設計だけにあるわけではなさそうです。10月13日には、JR札幌病院の職員が、食事中の入院患者を撮影した動画などを無断でSNSに投稿していたことが分かりました。筆者が確認したところ、この件ではsetlogではなく、スマホの標準カメラで撮った動画とInstagramのストーリーズが使われていたようです。スマホが手元にある限り、同じことはどこでも起こり得ます。
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