非常に薄くて小さなLEDを作って、大きなディスプレイに組み立てる技術を、米イリノイ大学が開発した。透明に近い、柔軟なLEDディスプレイが可能になるという。
この新しいLEDは非常に微小で、これを多数並べることで照明やディスプレイシステムを作ることができる。このLEDはガラス、プラスチック、ゴムなどさまざまな基板にプリントできるため、無機LEDの明るさを持ちながら、有機ELのような柔軟性も実現できるという。またLED同士を離して配置しても十分な光を発するため、ほとんど透明なディスプレイを作れると研究者は話している。
研究者らはエピタキシャル成長技術を使って、従来の100分の1の大きさのLEDを作成した。これら微小なLEDを、スタンプのようなやり方で、柔軟で伸縮可能な基板の上に配置するプロセスも開発した。スタンプ方式は一度に多数のLEDをピックアップして基板にプリントできるため、ロボットを使った標準的な組み立て方法よりも迅速という。
このLEDは、イルミネーションやホームシアター用ディスプレイ、ウェアラブル医療モニターなどへの利用が見込まれる。この研究成果は8月21日号のScience誌に掲載されている。
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