米Googleは、「Latitude」アプリケーションでfoursquareのお株を奪うつもりのようだ。同社は「South-by-Southwest Interactive」ショウ(SXSW)の期間中、テキサス州オースティンの60あまりの店舗を対象とした「チェックインオファー」プログラムを展開している。これは、店舗にチェックインしたユーザーにコーヒーやアイスクリームの無料サービスなどの特典を提供するというものだ。
Googleは2月1日(現地時間)、友人検索アプリケーションのGoogle Latitudeにチェックイン機能を追加した。これはユーザーが店舗に入ると、Androidスマートフォンを通じてその店の情報を友人と共有できるという機能だ。
さらにGoogleは、モバイルチェックインサービスの新興企業、米foursquareが開発した機能とよく似たゲーム的要素もLatitudeに組み込んだ。これは店舗にチェックインした回数に応じて「Regular」「VIP」「Guru」というステータスを獲得できるというもの。これらのステータスレベルに基づいて、ユーザーがその店舗でオファー(特典)を受ける資格が与えられる。
SXSWは、音楽、映画、インターネットをテーマとして繰り広げられるフェスティバルで、foursquareは2年前、同イベントで一躍脚光を浴びた。今回のSXSWでは、Latitudeのユーザーは店舗のGoogleプレイスページや、Android向けGoogle Maps(バージョン5.2)の検索結果からチェックインオファーの内容を調べることができる。
Latitudeユーザーは端末上で自分のステータスを確認し、店舗のプレイスページから自分のステータスレベルに応じたチェックインオファーの利用を申請できる。利用を申請したユーザーは、「Redeem」(引き換え)ボタンをタップして端末を提示すると、割引などのサービスを受けられる。これは、foursquareやFacebook Dealsのサービスによく似たシステムだ。
Googleは、このチェックインオファープログラムに参加するオースティン市内の店舗を掲載したGoogle Mapsリストを作成した。現在提供されているサービスの一部を紹介すると、以下のようなものがある。
このチェックインオファーは、オースティン市内で利用できる1週間の限定サービスだが、Googleでは今後、このサービスを全米各地に拡大する計画だ。
また、チェックイン機能とチェックインオファーは今回、Android携帯のユーザーだけに限定されているが、GoogleはもうすぐiPhone用のLatitudeアプリケーションにもこの特典機能を追加する予定だ。
Googleは米Grouponを60億ドルで買収するのに失敗したことで、地域情報検索と電子商取引が交わる分野に照準を合わせた攻勢を強めており、今回の動きもその一環だ。
Googleはチェックインサービスで特典機能を立ち上げただけだが、一方のfoursquareは先週、自社のプラットフォームの第3バージョンを発表し、団体客、友人グループ、常連、一見客、市長などあらゆるタイプのユーザーに「スペシャルオファー」を追加した。同社のチェックインサービスのユーザー数は750万人。
Google、地域情報戦略の本格化に向けた動き
Google、Latitudeに「チェックイン」機能を追加 自動チェックアウトも可能Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
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