ともあれ、入りたいロールに参加するのは意外に難しく、ならば、自分で作ってしまう方が早いのです。そして、ロールを作る大きな楽しみの一つは、Dispo上にいっぱいいる、自分と写真の趣味が合う良い写真を撮ってくれる人たちをスカウトして連れて来ることができるということなのです。
もちろん、人が作ったロールにも招待はできますが、やはりイチからスターティングメンバーを決められる楽しさは何とも言えません。その後、メンバーが増えていく過程で、自分の思惑とは違ってくるのも、また面白く、そうやってロールが成長するのを見るのが、どうやらDispoの一番の面白さではないかと、私は思っています。
前編で説明したように、ロールを作るのは簡単です。決めるのはロール名と公開範囲。ロール名は、要するにテーマです。何でも良いのですが、できれば自分が沢山写真を撮る気になるテーマが良いでしょう。また、解釈に幅があるテーマの方が、他の人が参加しやすいかもしれません。例えば、私が最初に作ったのは、「階段」と「言葉とフォント」というロールでした。世界中の人に参加してもらいたいと思ったので、ロール名は、これを英語にして「Staircase」と「Word & Font」としました。
テーマ決めで重要なのは、Dispoは自分の写真をみんなに見てもらうSNSではなく、ロールをみんなで作っていくSNSであること。つまり、個人的なテーマのロールを作ってもあまり意味がないのです。例えば「My Diary」という名前のロールでは、他の人は写真の上げようがありません。インスタグラムだと、自分を見せることが最重要になりますが、Dispoでは写真を見せることと見ることの方が「自分」より前に来るのです。そんなわけで、なるべく多くの人が参加したいと思う、でも、自分の趣味に合う、そして面白い写真が集まりそうなテーマを考えることが大事なのです。大喜利のお題を考える感じに近いと思います。
ロールを作ったら、人を呼ぶ前に、そのロールが具体的にどういう写真を集めるロールなのかの例になる写真を上げる必要があります。もちろん、中にはロールの中身が空っぽのままで他の人を招待する方もいますが、それだと、招待を受けた側は、それがちゃんと写真を撮りたい人ほど、参加を躊躇(ちゅうちょ)するでしょう。
もちろん、それでも参加する人はいるとは思うのですが、招待できるのも68人だし、できたら面白い写真を撮ってくれる人に来てもらいたいものです。ということで、例題になる写真を撮りましょう。いくつかのバリエーションで10カットもあれば良いと思います。私は、階段の場合、階段の上から下から、側面の壁と手すり、階段の上の風景込み、階段を上る人の後ろ姿込み、アップ、ロングといった感じの写真を並べて、階段があるという状況ならなんでもオッケーということを伝えたいと考えました。
撮った写真は翌朝9時になると、ライブラリ画面にサムネイル表示されます。そこで、写真を見ながら、どのロールに上げるか、上げないでおくかを考えます。まあ、どうせ加工もできなければ向きを変えることもできないので、テーマに合っていて、ちょっとでも面白いと思ったら、どんどん上げていきましょう。自分のロールも招待されたロールも、始めてしまえば同じです。
実際、そのロールを誰が作ったかは、ロールの参加メンバー表示画面の、作った人のアイコンの下に、小さく黄色いマークが付くだけだし、参加者はみんな他の人を招待できるので、ロールを作った人と参加者の間に、大した差はないのです。作成者にできて参加者にできないことは、ロールに上がった自分以外の人の写真を削除できること、自分以外のメンバーを削除すること、ロール自体を消すことの3つだけです。
また、撮った写真は、「ロールに追加」の下にある「お気に入り」でお気に入り写真として登録したり、削除することができます。とはいえ、その写真が生きるロールに出会うかもしれないので、同じものを複数枚撮っちゃったとかいう時以外は残しておいた方が良さそうです。
ライブラリ画面の上部には「自分の写真」「お気に入り」「保存済み」のタブがあり、お気に入りを見たければ、ここをタップします。「保存済み」はロールで見た写真で自分のライブラリに入れたい写真があった時に、「…」から呼び出した画面の「保存」で保存した写真を表示します。ロールからだと自分の写真も「お気に入り」ではなく「保存済み」に入るので、ライブラリからは「お気に入り」、ロールからは「保存済み」だと覚えておきましょう。
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