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Teslaはこうやって買う(前編) 試乗からグレード選択、充電設備、納車前の諸手続きまで走るガジェット「Tesla」に乗ってます(6/6 ページ)

» 2022年02月25日 12時50分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]
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オートパイロットはもれなく付いてくる

 Teslaの注文はWebから行います。その際、Teslaのサイトでアカウントを作成し、その上で注文作業を行います。ここで作成したアカウントは、納車後もそのまま継続的に利用することになります。

 注文時にグレードはもちろん、ボディーカラーや内装色などのオプションも選びます。そのため、値引き交渉は一切ありません。ワンプライスです。注文にはクレジットカードの登録が必須です。1万5000円の注文手数料が課金されます。1万5000円は車両価格等への充当はありません。

 2021年2月にドカンと値下げしたModel 3ですが、それから価格は段階的に上昇し、ロングレンジは499万円から564万円になりました。2021年2月は1ドルあたり約106円。現在のレートは約116円です。円安が10%近く進行していることを考えると、概ね妥当な価格に思えます。この先、円高にならない限り、値下げは期待できないでしょう。

 筆者は87万1000円のフルセルフドライビングケイパビリティは付加しませんでした。日本ではできることが少なく、コスパ悪すぎます。ストアのスタッフも「必要ないでしょうね」といった面持ちでした。フルセルフドライビングケイパビリティを付加しなくても、Teslaの大きな魅力である高度な運転支援「オートパイロット」は利用可能です。

photo フルセルフドライビングケイパビリティのオプションを付けなくても「オートパイロット」は機能する。自動車専用道路ではほぼ必ず利用している

 ボディーカラーや内装色といったオプションは、1週間以内であれば、アカウントから注文後も変更することは可能です。ただ、それを過ぎデザインロックされてしまった後に変更すると、待ち行列の後に回され納車が遅れる可能性があります。

 筆者の場合、注文時、納車予定は16〜20週間と表示されていました。2021年5月21日に注文し、納車は9月17日だったので、結果的に16週での納車でした。注文後、試乗対応してくれたスタッフから、ありがとうメールが来ましたが、それ以後、約3カ月、8月にVIN(車台番号)が割り当てられるまではTesla側からは、一切連絡がありませんでした。そういうものだと思ってください。

 その間、サイトにログインしては、何か進展がないか確認する日々が続きます。「Tesla VIN finder」というChromeの拡張機能があるので、それをインストールしておくと、VINが割り当てられたら、ログイン時にポップアップウインドウで知らせてくれます。筆者の場合、納車の1カ月強前にVINが表示されました。

photo TeslaのアカウントにログインしVIN(車台番号)の割り当てを待つ日々。3カ月目にしてやっと割り当てられたときの歓びと興奮は今でも覚えている

 VINが割り当てられた3日後にスタッフから新車登録などの必要書類を郵送する旨の電話連絡がありました。と同時に、「今後のスケジュール」として納車までに必要な手続き等が記載されたメールが、アカウントに登録したメールアドレスに届きます。

 書類を受け取ったら車両登録のための各種書類に記名捺印し印鑑証明など、必要書類を揃えて返送します。従来の自動車ディーラーだと、車庫証明の書類作成から取得まで営業担当者が行ってくれますが、Teslaの場合、書類への記入や車庫見取り図等の作成はすべて自分で行います。

photo 納車約1カ月間にTeslaから書類が送付されてくるので、各種書類に記名捺印し印鑑証明など必要書類を揃えて返送

 筆者は、Yahoo!地図のモノトーンレイヤーで自宅周辺の地図をスクショして、PhotoshopやIllustratorで駐車場の見取り図を作成しました。手書きより楽です。見取り図のPDFは、警察のサイトからダウンロード可能です。

 ただ、納車に必要な書類をPDF等でメールでTesla宛に送付しても受け付けてはくれません。新車の登録は、あくまでも“紙”ベースで進行するので、紙を返送します。書類さえ送付すればその後の登録作業等はすべてTesla側で実施してくれます。

 さあ、ここまでくれば、納車まで約1カ月です。ここから、ローンの手続き、任意保険の手続き、現行車の処理、車両代金の送金など、納車日に向けてアクティブに活動しなければなりません。この続きは、後編でお届けします。お楽しみに!

山崎潤一郎

音楽制作業の傍らライターとしても活動。クラシックジャンルを中心に、多数のアルバム制作に携わる。Pure Sound Dogレコード主宰。ライターとしては、講談社、KADOKAWA、ソフトバンククリエイティブなどから多数の著書を上梓している。また、鍵盤楽器アプリ「Super Manetron」「Pocket Organ C3B3」「Alina String Ensemble」などの開発者。音楽趣味はプログレ。Twitter ID: @yamasakiTesla


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