ITmedia NEWSにおける1週間の記事アクセス数を集計し、上位10記事を紹介する「ITmedia NEWS Weekly Top10」。今回は2022年11月5日から2022年11月11日までの7日間について集計し、まとめた。
先週のアクセス上位には、Twitter関連の話題が複数入った(まとめ記事参照)。イーロン・マスク氏による買収以来、混乱が続くTwitter。世界最大の言論プラットフォームとは思えないぐらい、カジュアルに機能を追加したり削除したりして世間を騒がせ、ユーザーを混乱させている。
記者が特にややこしいと感じているのは、「青バッジ」と「公式ラベル」の機能だ。この2つは似ているようで違うのだが、混同している人も多い。
マスク氏買収以前のTwitterには「青バッジ」しかなかった。そのアカウントが「本物」である(なりすましでない)ことを示す認証マークであり、マスク氏による買収以前は、「青バッジが付いている=公式アカウント」だった。
しかし、マスク氏は突然、青バッジの意味を変えた。「Twitter Blue」という有料サービスに加入すれば、誰でも青バッジを獲得できるようにしたのだ。その結果、青バッジから「公式アカウント」の意味が失われてしまった。
青バッジに代わり、「公式の証明」としてTwitterが付与し始めたのが「公式ラベル」だ。アカウント名の下に「公式」(英語版はOfficial)と文字で書かれたマークで、Twitterが「公式」と認定したアカウントに付くものだ。大企業など一部のアカウントに既に付与されている(有料で購入することはできない)。
とはいえ、Twitterで「青バッジ=公式マーク」だった時代が長く、ユーザーにとっては「青バッジ=公式」のイメージが強い。また、公式マークとしての青バッジもまだ残っており、青バッジは「以前からの公式アカウント」と「Twitter Blueで購入された有料アカウント」が混在している状態。つまり、Twitterで「本物のアカウント」を示す手段が混乱してしまったのだ。
その結果、悪意のあるユーザーが、ブランド名などで偽アカウントを作り、青バッジを購入して本物になりすますといった問題が頻発。Twitterは青バッジの販売を一時停止している。
記者はTwitterについて以前から「世界中への言論への影響が大きい割に、ドラスティックな機能変更を気軽にやる企業だなあ」と感じていたが、マスク氏の買収後、その印象がより強くなった。例えば、日本で似たようなプラットフォームサービスがあったとして、ここまでアジャイルに機能変更はできないだろう。
いちTwitterユーザーとしては、日々起きる変化に混乱しつつも、今のTwitterの作り方には、米国らしい、マスク氏らしい大胆さも感じ、今後の変化も楽しみにしている。
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