この不可思議な状況を改善しようと、HQが企業向けに提供を始めたのが、「リモートHQ」というサービスだ。これは、自宅の仕事環境の改善に役立つ、机やイス、ディスプレイやキーボードなどを、社員が選んでレンタルできるという仕組み。
例えば、5000円分の在宅手当の代わりにリモートHQの5000円分のポイントを社員に付与する。社員はポイントを使ってECサイトで買い物をするように、生産性向上のための機器のレンタルができる。
「在宅手当などは、公平性と個別最適の両方が必要になる。『在宅勤務でチェアがないデスクがない、じゃあ支給してあげるよ』となると、もう買ってしまった、これだと部屋に入らない、今持っているものよりランクが低いなど、不満の声が続出する」と坂本氏。
ポイント付与にして社員に必要なものを選ばせるだけでなく、その人に合ったものをリコメンドする仕組みがリモートHQの特徴だ。自宅の作業場所の写真をアップロードし、調査に答えると、改善ポイントの提案や商品のリコメンドが来るという。
リモートHQの仕組みでは、全額が企業側の費用として処理できるため、税金の支払いが発生しない。実際、すでにリモートHQを導入した50社弱の企業では、在宅手当から切り替えたことで大きくコストが下がっているという。
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