魂を吸われる、画家の仕事が奪われる──。19世紀に発明された「写真」に対しては当初こんな拒否反応もあったように、新技術には問題や反発も付き物だ。
この10年ほどで飛躍的な進化を遂げたAI。これが実在する人物の特徴あるいは人格を再現できるようになると、それは「21世紀の写真」といえるのではないだろうか。そう考えているのは、アニメ「AIの遺電子」原作者の山田胡瓜さんだ。
亡き妻の面影をAIを駆使して再現する取り組みで「第1回 AIアートグランプリ」の最優秀賞を受賞した「松尾P」こと松尾公也さんと、実際にデジタルで再現した奥さんを見て何を感じるのか、こうした「デジタル人格」をどう扱っていくべきかを議論した。
(聞き手・執筆:井上輝一)
山田 松尾さんってどういう環境で奥様の画像を作っておられるんですか?
(編注:松尾さんは奥さんを亡くしており、奥さんとの約束を基に昔の写真や音声から奥さんを再現する活動をしている)
松尾 あれは「Memeplex」というWebサービスです。
山田 清水亮さんがやっているやつですね。
松尾 サーバ自体はさくらインターネットの高火力コンピューティングで動いています。
山田 クラウドで動いているからMacbookでも大丈夫的な?
松尾 一番使っているのはiPhoneですね。
山田 iPhone!?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR