先週はアクセス10位に、大阪・関西万博のチケットサイトに関する記事が入った。パビリオンの当日予約を目的に「自動で過度なアクセスを試みるツール」で運営を妨害したユーザーID・チケットIDの利用を停止したという。
万博のチケットサイトは、会期末が近づくにつれカオス状態が続いている。朝も昼も夜もスムーズにアクセスできず、「待ち」が発生するのだ。
待機は2段階ある。ログインページの待機と、その後の予約変更など操作への待機だ。前者は長くて数分程度だが、後者で先ほど筆者は「45分待ち」(並び約3万人)表示を経験した。パビリオンかよ。
ただ実際は30分強でアクセスできた。その後、他の操作を試してみたら待ちは5〜10分程度だったので、たまたま特別に混んでいるタイミングだったようだが……それにしても驚いた。
筆者は4月、5月、8月上旬に万博を訪れており、サイトでの待機はほとんど経験しなかったが、9月に行こうとしていたら、予約状況も待機時間もこれまでと違いすぎてびっくりしている。
大阪・関西万博の会期(10月13日まで)終了を前に、駆け込み需要が爆発している。
中でも最も早い入場時間帯「朝9時」の予約が極めて困難になっており、午前中(10時、11時、12時)の時間帯はほとんどの日程がすでに満員だ。
遅い時間のチケットを確保した人の一部が、早い時間のキャンセル拾いを狙って予約変更をトライしまくっていることが、サーバに負荷をかけているようだ。まれに出るキャンセルを狙い、リロードを繰り返したり複数端末を使ったり自動ツールを駆使したり……争奪戦による負荷は協会側の想定を超えていたとみられ、サーバが太刀打ちできていない。
最近は、「遅い時間の予約を9時に変更しようとトライし続けていたら、なぜか17時で予約確定されてしまった」という報告をいくつか見るようになった。バグなのか操作ミスなのか分からないが、想定の斜め上のアクセスに、システムが対応しきれていないのだろう。
万博の開幕前キャッチコピーは「想像以上! が万博だ」。開幕前はスルーされていたこの文言だが、今や完全に体現していて笑うしかない。予約の困難さ、想像以上すぎる。
それでも筆者は9月にもう一度万博に行く。一度行くとやめられなくなる中毒性が、万博にはある。
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