ミニマム構成なら9万円を切る価格が魅力――エプソンダイレクト Endeavor NT2600(2/3 ページ)

» 2004年01月07日 12時50分 公開
[赤枝輝昌,ITmedia]

使いやすい操作系インタフェースと優れた静音性

 NT2600のキーボードは、キーピッチが約19ミリ、キーストロークが約3ミリのフルサイズで、大きなサイズのEnterキーとBackspaceキーが使いやすい。欲を言えば、PageUpやPageDownに独立キーを割り与えてほしかった。キーボードは強くタイピングするとわずかなたわみを感じるが、タイピングに影響を及ぼすほどではない。適度な打鍵感もあり、なかなか良質なキーボードだと感じた。

フルサイズのキーボード。大きなEnterキーとBackspaceキーが使いやすい

 ポインティングデバイスには、左右ボタンとスクロールボタンを備えたタッチパッドを採用する。タッチパッドは上下、左右のスクロール機能を有しているので、WebブラウザやExcelなどのビジネスアプリケーションを快適に操作可能だ。クリックボタンは重すぎず軽すぎず、ちょうどよいクリック感があり好印象だ。タッチパッドの反応も良好である。

ポインティングデバイスは3ボタン付きタッチパッド。タッチパッドは上下、左右のスクロール機能を備える

 タッチパッドの左側手前には、ノートPCの状態を示すLED(バッテリーの状態やメールの受信など)が配置されている。しかしこの位置だと、キーボード操作をしていると左手で隠れてしまう。ノートPCを閉じた状態でも見えるようにするために、ここにLEDを配置しているのだろう。

ディスプレイを閉じてもLEDが確認できる

 NT2600を使用しているとキーボードのあたりが熱を持ち始めるが、暖かいと感じる程度である。一方裏面は、左側のCPU周辺とハードディスク周辺、奥側のバッテリーあたりが熱を持つ。筐体サイズが大きいので、膝の上に載せて使用することはあまりないだろうが、控えた方がよいだろう。

 一方NT2600の静音性は非常に優れている。高負荷なベンチマークプログラムを走らせてもファンの回転音はほとんどせず、排気口に耳を近づけてやっと風切り音が聞こえる程度だ。HDDの回転音も気にならなかった。ノートPCの光学ドライブはわりと大きな回転音がするので、オーディオCDを鑑賞する気がそがれてしまうことがある。しかし、NT2600とCD-ROMドライブはほとんど騒音を発せず、回転による振動もなかった。

 筐体の前面にはCDの操作系インタフェースを備える。ちなみにこのCD操作ボタンは、OSの起動時にしか動作しない。

筐体の前面にはCDの操作ボタンが配置されている

 キーボードの上部に配置されているステレオスピーカーは、音量を大きくしても音割れすることはなかった。ノートPCのスピーカーにしては良好な音質である。

ステレオスピーカーはキーボード上部の左右に配置されている。音質はなかなか良好だ

普及モデルとしては標準的なスペック

 NT2600のスペックを詳しく見ていこう。

 評価機が搭載するOSはWindows XP Home Edition SP1で、大手メーカー製PCに見られるような付属ソフトはほとんどインストールされていない。なお、OSはBTOに対応しており、Windows XP ProfessionalかWindows 2000 Professionalが選択できるようになっている。

 CPUはモバイルCeleron/2.0GHz、メモリはPC2100対応DDR SDRAMを256Mバイト搭載する。2基あるメモリスロットのうちの1基は出荷時に使用されており、ユーザー自身で交換することはできない。増設可能なスロットは1基で、BTOで最大1024Mバイトまで拡張可能だ。

 チップセットはSiSの「SiS M650」で、SiS 315相当のグラフィックス機能を統合している。ビデオメモリはメインメモリと共有で、デフォルトでは32Mバイトが割り当てられている。BIOSの設定で16/32/64Mバイトに変更可能だ。

 HDDには日立製の「Travelstar DK23FA-30」を搭載する。容量は30Gバイト、インタフェースはUltraATA/100、回転数4200rpm、キャッシュ容量は2Mバイトだ。HDDへのアクセスは裏面のネジを3つ外すだけで可能なので、ユーザー自身でも簡単に交換できるだろう。

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