オーソドックスなコンパクトボディに2インチ大型液晶を搭載――カシオ計算機 QV-R51(1/3 ページ)

» 2004年03月01日 15時33分 公開
[石井英男,ITmedia]

QV-R40を踏襲したオーソドックスなボディデザイン

 カシオ計算機の「QV-R51」は、伝統あるQVシリーズの最新モデルである。カシオのデジカメでは、スリムさがウリの「EXILIM」シリーズが人気を集めているが、QV-R51のボディサイズは幅88.3×高さ60.4×奥行き33.4ミリで、EXILIMシリーズほど薄くはないものの、十分コンパクトである。本体重量(コンパクトフラッシュカードや電池は除く)も約168グラムなので、ポケットなどに入れて気軽に持ち歩ける。

 ボディデザインは比較的オーソドックスで、姉妹機の「QV-R40」と基本的に同じである。筐体の材質はアルミニウムで、質感も高い。手に馴染むラウンドデザインを採用しており、グリップ感も良好だ。

ボディデザインはQV-R40とほぼ同じ。筐体の材質はアルミニウムで、高級感がある

 ボタン類の配置や基本的な操作体系も、QV-R40と同じである。上面に電源ボタン、シャッターボタン、ズームレバーがあり、背面には中央に「SET」ボタンを配置した円形十字キーや、「MENU」ボタン、「DISP」ボタン、PLAYモードボタン、RECモードボタンが用意されている。ボタン数は比較的少ないので、初心者でも迷うことはないだろう。

上面には、シャッターボタンとズームレバー、電源ボタンがある
背面には、中央に「SET」ボタンが付いた円形十字キーや「MENU」ボタン、「DISP」ボタン、PLAYモードボタン、RECモードボタンが用意されている

 撮像素子には、有効画素数500万の1/1.8インチCCD(原色フィルタ)を採用する。レンズは光学3倍ズーム(35ミリフィルム換算39〜117ミリ相当)で、最大4倍のデジタルズーム機能と併用することにより、最大12倍までのズームが可能である。なお、レンズの広角端は39ミリなので、広角時の画角はやや狭めだ。

 マクロ撮影では、標準モードで約60センチまで寄れるほか、マクロモードでは約10センチまで寄れる。通常の利用なら十分であろう。ただし、マクロモードでは、利用できる光学ズームが広角端〜1.2倍に制限される。

1.6インチから2インチへと液晶モニタが大型化

 QV-R51の特徴の一つが、2インチの大型液晶モニタを搭載していることだ。この2インチ液晶は同社のEXILIMシリーズにも採用されており、好評を博しているものだ。

 一般的なコンパクトデジカメでは、1.5〜1.6インチクラスの液晶を搭載していることが多いが、2インチ液晶の表示面積は1.5インチ液晶の約1.8倍にもなり、被写体の構図を決める時はもちろん、撮影した画像を再生して写り具合を確認する際もより見やすい。液晶の表面には、傷が付きにくいように透明度の高いアクリル保護パネルが貼られている。

液晶モニタには、2インチの大型液晶を搭載している。特別高精細というわけではないが、やはり大きくて見やすい

 電源は、付属の単3形ニッケル水素充電池×2本か、単3形アルカリ乾電池(単3形リチウム電池も利用可能)×2本を利用する。単3形アルカリ乾電池は入手しやすいので、途中でバッテリーが切れてしまった時などに重宝するだろう。

 ニッケル水素充電池の利用時は連続約900枚(2回に1回フラッシュを発光させたり、撮影のたびに光学ズームを動かした場合は約240枚)、アルカリ乾電池の利用時でも連続約240枚(同約50枚)撮影できる。電池の持ちについても合格点を付けられる。

付属の単3形ニッケル水素充電池(×2本)に加え、単3形アルカリ乾電池や単3形リチウム電池も利用できる

緊急用としては必要十分なフラッシュメモリを内蔵

 記録媒体には、EXILIMシリーズと同じく、コンパクトなSDメモリーカードを採用している。

SDメモリーカードスロットは、電池ボックスの隣(裏面側)に設けられている

 さらにQV-R51は、フラッシュメモリ(記録エリアは9.7Mバイト)も内蔵しているので、SDメモリーカードを入れ忘れて出かけてしまった場合や、途中でSDメモリーカードがいっぱいになってしまった場合などでも、撮影を行うことができる。

 もちろん、9.7Mバイトと容量は小さいのであくまでも緊急用という位置付けだが、1600×1200ピクセル、ECONOMY画質の写真なら約24枚(最大サイズの2560X1920ピクセル、最高画質のFINEで約4枚)撮影できるので、ちょっとしたメモ写真くらいなら内蔵のフラッシュメモリだけでも十分使えるだろう。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

最新トピックスPR

過去記事カレンダー