NECのハイブリッドレコーダー「AX300」の魅力を徹底分析レビュー(3/3 ページ)

» 2004年03月15日 13時05分 公開
[土田一彰,ITmedia]
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高速レート変換により、録画映像を再圧縮して容量を確保

 さらに、AX300では、新規独自開発のLSIによる「高速レート変換エンジン」の搭載により、録画番組のビットレートを下げて再変換し、ファイル容量を抑えることもできる。HDDの容量を節約できるだけでなく、DVDへのダビングの際にもレート変換を高速におこなえる注目の機能だ。

 ファイル圧縮の場合は、録画した番組を選んでリモコンの「ナビ」ボタンを押して表示されるメニューから「ファイル圧縮」を選択しておこなう。なお、ナビボタンで表示されるメニューは、パソコンのコンテキストメニューに近い操作性で、「ファイル圧縮」「続きから再生」「カット編集」など、各画面で補助的なメニューとして利用できる。

 ファイル圧縮では、解像度の変更はおこなわれず、ビットレートのみの変更が可能で、720×480ピクセルの映像では3Mbps、それ以外の解像度では2Mbpsまでビットレートを下げられる。変換にかかる時間は、高画質モードで録画したビットレート8Mbpsの2時間の映像を4Mbpsへ変換する場合で、約17分という高速処理が可能だ。普段、パソコンでのエンコード処理に膨大な時間をかけているユーザーにしてみれば、うらやましい限りのスピードといえるだろう。

録画した映像のファイル圧縮は、リモコンのナビボタンで表示されるメニューから選択

DVDへのダビングも高速実行

 AX300では、DVDへの直接録画には対応していないが、高速レート変換エンジンの搭載により、HDDに録画した番組をDVDへスピーディにダビングできる。書き込みメディアはDVD-RとDVD-RAMに対応し、フォーマットは、DVD-RへはDVD-Video形式、DVD-RAMへは追記可能なDVD-VR形式をサポートする。

 DVDへの書き込み対応にともなって、映像のカット編集機能も搭載されている。フレーム単位での編集には対応していないものの、GOP(Group Of Pictures:基準となる1枚の画像と一定枚数の画像毎にグループ化した構造のこと)単位での編集が可能。これにより、再エンコードの負担なく、短時間での編集作業ができるようになる。リモコンから始点と終点を指定するだけの簡単な操作で、CMカットなどがおこなえる。

 編集画面では、シーンサーチ機能と同じような映像サムネイルが最短0.5秒単位で表示され、スライドバーを移動する時の追従も速く、操作レスポンスは快適だ。なお、カット編集で削除したシーンは、この時点でHDDから削除されるわけではなく、DVDに書き込む際にカットされたシーンを除いて再編集がおこなわれる。

 書き込みで便利なのが、ジャストダビング機能で、ディスクの残量に合わせて、書き込みを選択したファイルがぴったり収まるように自動的にビットレートを設定することが可能だ。もちろん、手動でのビットレート設定にも対応しているが、普段HDDに録画する時には高画質で保存しておいて、そのままジャストダビングで書き込めば、自動的に画質を最大限に保ったままDVDに収められる。書き込みの際にあれこれ悩まず、さくさく作業できるので、ものぐさな人にはうってつけの機能といえるだろう。

 ダビングにかかる時間は、高画質モードで録画した1時間番組で約30分、標準モードの番組で約15分が目安。従来のレコーダーでは、リアルタイムで再エンコードするため、ダビング映像の再生と同時間がかかっていたことを考えれば、飛躍的なスピードアップといえよう。

 なお、DVD-Rに書き込む場合には、8つの背景デザインを選択でき、メニュー画面も自動作成される。番組のタイトルはADAMS-EPGで取得したままのものが表示され、文字を入力したり、凝ったメニューを作ることはできないが、リモコン操作のみで簡単にメニュー画面を作成できるのは嬉しい機能だ。

ディスクの容量をオーバーする場合はジャストダビングが便利だ
映像サムネイルを確認しながらカット編集で不要なシーンを削除
書き込みの設定を終えて、最後にメニュー作成のための背景デザインを選択

PCとの豊富な連携機能

 以上のように豊富な機能を有するAX300だが、利用に制限される部分がないわけではない。たとえば、DVD-Rでの追記やDVDディスクからHDDへの逆コピーがおこなえなかったり、また、CPRMでコピーワンスに設定された番組の録画には対応していないといった面もある。

 ただし、こうしたことを補って余りあるほど、多彩な利用が可能となるのがパソコンとの連携機能だ。AV機器として単体で利用する場合でも、これまでみてきたような豊富な内容だが、AX300ならではのメリットはPCとの連携にあるといってもよい。次回以降では、パソコンと連動した機能に絞って詳しく紹介していこう。

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