GV-MVP/RXLEは、2003年11月に発売された「GV-MVP/RX」の廉価版モデルという位置付けで、ハードウェアMPEGエンコーダ搭載は同じく、ゴーストリデューサー、3次元Y/C分離などの高画質化機能を省き、ロープロファイル対応とした製品となる。通常のPCI用、ロープロファイル用2種類の取り付け金具が付属する。
なお、ハードウェアXVDエンコーダ搭載の「GV-MVP/XVD」(レビュー参照)と同日に発表、6月上旬より発売が開始された。
アイ・オー・データ機器 内蔵TVチューナーキャプチャーカードラインアップ
製品 | ゴーストリデューサー | ノイズリダクション | 3次元Y/C分離 | エンコード方式 | ロープロファイル |
---|---|---|---|---|---|
GV-MVP/RXLE | - | ○ | - | ハードウェアMPEG | ○ |
GV-MVP/XVD | ○ | - | ○ | ハードウェアXVD | - |
GV-MVP/RX | ○ | ○ | ○ | ハードウェアMPEG | - |
GV-M2TV/PCI | - | ○ | - | ハードウェアMPEG | - |
GV-ADTV | ○ | ○ | ○ | ハードウェア(DV) | - |
GV-BCTV9 | ○ | ○ | ○ | ソフトウェアMPEG | - |
GV-BCTV7 | ○ | ○ | ○ | ソフトウェアMPEG | ○ |
GV-MVP/RXLEの基板はかなりシンプルである。ソフトウェアエンコードタイプの「GV-BCTV7」と比較し、高画素化チップなどが省かれ、目立つのはエンコードチップの「CONEXANT CX23416-12」、TVチューナー部、複数のコンデンサのみである。ただし、カードサイズは168ミリとやや長い。
この長さは設置そのものには問題ないかもしれないが、ロープロファイルブラケットを使用する、スペースが限られるスリムブック型ケースなどのユーザーにとって、ケーブル取り回しのしやすさやエアフロー確保も考えると、できるだけ短いほうがよいと思う。
同じくロープロファイル対応ながらカードサイズが120ミリのカノープス「QSTV2004」(レビュー参照)も存在することからも、そのニーズは確実にあると思われる(QSTV2004はソフトウェアエンコードタイプの製品なので、同列に比較すべきではないかもしれないが)。
搭載インタフェースは、TV RF同軸75Ω入力、S-Video入力、ステレオ(ミニジャック)入力の3種類で、S-Video−RCA変換コネクタが付属する。「GV-MVP/XVD」のような、内部に前面3.5インチベイ搭載タイプのビデオ端子インタフェースオプションキット「GV-FRONT」用接続端子などは搭載されない。
TV視聴/録画用ソフトには、キーワードによるおまかせ録画予約機能搭載が特徴の「mAgicTV 4.2」が用意される。基本的な機能はGV-MVP/XVDに付属するものと同一なので、詳しくはGV-MVP/XVDのレビュー記事を参照いただきたい。
なおmAgicTV 4.2では、予約録画時に画面表示するか否かを選択できる。「画面表示せずに録画する」にチェックを入れると、画面表示と音声出力なしにバックグラウンドで録画される。もちろん視聴と同時に録画しておきたい時には、チェックをはずしておけばよい。
画質設定項目はXVDエンコードタイプのGV-MVP/XVDと異なり、MPEG-2エンコード用となる。録画モードはプリセットで3種類、6Mbpsの高画質モード、4Mbpsの標準画質モード、2Mbpsの長時間モードが用意され、ユーザー設定によりビットレートは2M〜15Mbpsまで、解像度は352×480ピクセルのHalf D1〜720×480ピクセルのFull D1、音声ビットレートは192K〜384Kbpsの範囲でカスタマイズ可能となっている。
入力設定項目でMPEGエンコーダ搭載の「デジタルノイズリダクション機能」の設定が行える。ノイズ除去は自動設定のほか手動で1〜15のレベルで調節できる。
視聴時、録画時などのCPU稼働率を確かめてみた。
まったく同一の環境で、GV-MVP/XVDは視聴/録画時でも平均8%ほどだったが、GV-MVP/RXLEはハードウェアエンコードタイプとはいえ、視聴/録画時は15〜20%ほどとなった。ただし、よほど高負荷な処理を別途行ったりしない限り、操作に支障が出るほどにはならないだろう。
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