TWAINドライバの「EPSON Scan」は、単独のスキャンツールとしても動作する。EPSON Scanを直接起動し、スキャン操作とスキャン画像の保存が可能だ。保存するファイル名には自動で連番を付けられ、保存形式はBMP/JPEG/TIFF/PDFが選べる。PDFファイルは1ページ単位となるが、別ツールの「EPSON Smart Panel」を使えばマルチページPDFファイルも作成できる。
EPSON Scanには3つのモードがあり、プレビューや設定が不要な「全自動モード」、最小限の設定を行う「ホームモード」、すべての設定と機能が使える「プロフェッショナルモード」だ。エプソンのスキャナを初めて使う人でも、最初からプロフェッショナルモードに慣れることをおすすめする。
画質の改善機能は、反射原稿が「モアレ除去フィルタ」(印刷物のスキャンで使う)と「褪色復元」、フィルムが「粒状低減」と「褪色復元」、「ホコリ除去」だ。褪色復元は色褪せたプリント写真や古いフィルムを色鮮やかに甦らせる機能だが、すべてにおいて万能ではない。フォトレタッチソフトでカラーバランスをいじったほうが、結果的に早く良好な画像になる場合もある。
粒状低減は、フィルムを読み取ったときのザラザラ感を減らす機能だ。かなり効果的だが、シャープネスとトレードオフになることも多い。ホコリ除去は、フィルムに付着したホコリをソフト的に検出して取り除く機能だ。先述したとおり、精度はそれほど高くない。粒状低減とホコリ除去は、強度を3段階(弱/中/強)で設定できるので、違いを比較してみるとよいだろう。
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