PC-SMP2E/CBのもう一つの特徴となる「Active Color Control」機能を使ってみよう。Active Color Control機能は、映像情報をリアルタイムに最適化し、彩度の高い映像を再現するというものだ。Active Color Controlや、そのほか高画質化メニューの種類と効果は以下の通りとなる。
高画質化/映像処理メニュー | 設定 | 効果 |
インタレース解除 | なし | インタレースを解除しない。画像はシャープだが、コーミングノイズが出やすくなる |
メディアン | ノイズ除去を行う。映像がスムーズになるが、ややシャープさは損なう | |
ボブ | インタレース画像を単純和することにより、「メディアン」設定よりシャープな映像となる | |
映像処理 | 無し | フィルタを使用しない |
スムージング(空間) | 空間的にスムージングフィルタをかける | |
スムージング(時間) | 時間的にスムージングフィルタをかける | |
ActiveColorControl(全体) | ActiveColorControl機能により、自動色調整を行う | |
ActiveColorControl(半分) | 効果判別のため、画面の右側のみActiveColorControlを有効にする | |
CPU処理速度 | オート | 数値が高いほど高画質となる。通常は「オート」が推奨されている |
0 | バッファローによる推奨値:Pentium III/600M〜1GHz | |
1 | 同:Pentium 4/2GHz未満 | |
2 | ||
3 | 同:Pentium 4/2GHz以上 | |
4 | それ以上 | |
5 | ||
6 | ||
7 |
ActiveColorControlを有効にすることで、CPU稼働率は10〜15%ほど上昇するが、グラウンドや肌の色などが鮮やかに見えるようになった。PCのディスプレイで録画データを視聴する場合には、とくに有効にしておきたい機能だ。
WMV形式でのリアルタイム録画は、デフォルト設定となるWMV8、640×480ドット、1Mbpsの「高品質」モードにおけるリアルタイム録画も問題なくこなした。DivX 5.2コーデックを使用した録画もCPU稼働率はほぼ100%となってしまうが、エラーは出なかった。
ちなみに外部コーデックを使用する録画は、メーカーの動作保障の範囲外のため、デフォルトでは選択できないようになっている。
試用環境によるものとは思うが、筆者環境ではWMV9コーデックを使用する録画時にエラーが表示されてしまった。
PCastTV Ver1.4 HomeNet Editionは、アイ・オー・データ機器製品の「mAgicTV」、インフォシティ「INFO TV Plus」などに搭載される専用番組表閲覧・録画ツール、およびキーワード指定による自動録画設定ができる「おまかせ録画」のような機能はなく、iEPG対応TV番組表サイトにて番組予約を行う。
このiEPG録画指定時の便利な機能として、「録画後に自動圧縮を行う」機能がある。
前述の通りPC-SMP2E/CBは、MPEG-2以外に、WMV、DivXなど外部コーデックによるリアルタイム録画も行える。ただし試用した環境では、非力なCPUや遅いHDDなどの影響もあり、コマ落ちが発生してしまうこともあった。もちろん解像度やビットレートを低くすれば大丈夫だが、録画後のエンコードであれば、その心配や妥協も少なくできることだろう。
その応用として、例えばMPEG-2録画はまず本体に、録画後自動的にWMVにエンコードし、LAN内のNASや家庭内映像配信用サーバPCのHDDに保存するといったこともできそうだ。
LAN内での録画データ共有機能は、PCastTVスケジューラから「ビデオサーバー機能を使用する」にチェックを入れ、クライアントソフト「PCastTV Client Tool」を別のPCにインストールすることで利用できる。
デフォルト設定では80ポートを公開し、HTTP Webサーバを立ち上げる仕組みとなる。ただし、ファイアウォールの設定が必要なのは当然ながら、PC-SMP2E/CBで録画した番組は、あたかも普通のWebで動画ファイルを公開し、クライアント側ではそれをダウンロードするように再生することになるため、それほど使い勝手がよいとはいえない。
というわけで、PC-SMP2E/CB搭載のノートPCを“W録”のために活用できそうなのは、別PCから録画予約ができる機能だ。PCastTV Client Toolから開くブラウザ画面で、手動予約、iEPGサイト経由双方で設定できる。
……というわけでややむりやりだが、LAN内での録画データ共有方法を工夫すれば、ノートPCとPC-SMP2E/CBを“W録”のために活用することはできそうである。
ノートPCをメインとするユーザーはもちろん、セカンド録画用PCとしてノートPCを活用したいというのであれば、8500円程度で購入できる安価さも相まって、選択肢の一つに加えてみてもよさそうだ。
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