それでは、WCL-02 120Cuの成果のほどを確かめてみる。
Pentium 4/2.40B GHz搭載のPCで、騒音レベル、OS起動から5分後、Super π3355万桁計算後時点でのCPUとそのソケット周りの温度を計測した。
騒音レベルの計測はデジタル騒音計の扶桑理化製品「SD-2200」を使用。CPU温度はAOpenマザー付属ユーティリティ「Silent Tek」、ソケット周りにテストー製表面温度計「testo 905-T2」を使用した。マシン構成と結果は以下の通り。
テストマシン | Pentium 4/2.40B GHz搭載自作PC |
CPU | Pentium 4/2.4B GHz |
マザーボード | AOpen MX4GER(Intel 845GE搭載) |
メモリ | PC2100 512Mバイト |
HDD | 200Gバイト(120Gバイト+80Gバイト) |
グラフィックス | オンボード |
電源ユニット | 定格350ワット |
ケース | ミドルタワー |
OS | Windows XP Home Edition SP2 |
温度測定 | テストー「905-T2」 |
騒音レベル測定 | 扶桑理化製品「SD-2200」。PC真正面から10センチのところに固定し、計測 |
リテールCPUクーラー装着時 | WCL-02 120Cu装着時 | |
OS起動5分後の CPU温度 | 35.0度 | 32.5度 |
Superπ計算直後の CPU温度 | 46.3度 | 40.5度 |
OS起動5分後の ソケット周辺の温度 | 29.6度 | 29.5度 |
Superπ計算直後の ソケット周辺の温度 | 31.6度 | 32.9度 |
騒音レベル | 54.4デシベル | 52.5デシベル |
冷却性能はそこそこの結果を残した。Superπ計算直後の温度差は約6度、アイドリング時からSuperπ計算直後までの上昇温度は、リテール11度に対し、WCL-02 120Cuは8度で済んだ結果だ。
なおソケット周辺の温度に関しては、ファンによる空気の流れがないため温度が高くなっている。それでもテストマシンの場合では1度程度の差しかないので特に問題にはならないだろう。
一方騒音レベルは、結果を数値で見ると期待していたほどではないかもしれない。ただしこれは、ファンを最大回転数レベルに設定していたためで、騒音が気になるユーザーは付属されるファンコンで回転数を調節するとよいだろう。ちなみに、回転ゼロ状態では45.5デシベルとなったことを付け加えておく。
測定結果を見る限りは、そこそこの価格(2004年10月現在の最安値:1万5800円)、設置のしやすさ、LGA775用アタッチメントやグラフィックスチップチップセット用ブロックなどオプションパーツの豊富さなどから、人気の理由もうなずける。もう涼しくなってきたが、新たに水冷キットを導入してみようというユーザーは、これも選択肢の一つに加えておいても決して損はないことだろう。
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