低価格のフォト複合機入門モデル――PM-A700(2/2 ページ)

» 2004年10月28日 20時30分 公開
[今藤弘一,ITmedia]
前のページへ 1|2       

画質は入門機としては上々

 では、気になる印刷結果及びスキャニング結果を見ていこう。実画像をお見せできるわけではないので分かりづらいと思うが、「フォト複合機入門」をうたうだけあって、4色機の割には画質はきれいだ。

PC経由でL版にEasy Photo Printデフォルト設定で印刷
PC経由でL版にEasy Photo Printデフォルト設定で印刷

 ただし、ノズル数が少ないこともあって、印刷時間がかかりすぎる。別掲のグラフを参照していただきたいが、花壇の画像を印刷するのにPC経由だとL版、「きれい」で3分22秒、オーダーシートからのダイレクトプリントでも3分32秒程度かかっている。しかしこれはコストとのバランスでしょうがないとも言える。これ以上の速度を望む場合は、上位機を求めた方がよいだろう。

 なお、ダイレクトプリント時の解像度は最大解像度が利用できず、720×1440dpiに落ちてしまう。このため印刷画像を見ると、特に青空や人肌部分では粒状感が目立つものの、実用レベルではある。

オーダーシートからのL版ダイレクトプリント。PC経由で印刷した画像と比較してほしい。空の部分に特に粒状感が目立つようになってしまう。色合いはPC経由でかかる「PRINT Image Matching」の補正よりも実画像に近く、赤みが少し減少する

 スキャナ機能だが、CISのためこちらも時間はかかるものの、画質はきれいだ。小さい字でも文字のつぶれや偽色は発生しておらず、雑誌のコピー程度に利用するなら全く問題はない。

A4版のカラリオカタログを300dpiでスキャン

 PM-A700だが、価格は2万数千円となっており、シングルファンクションで言えば1万円台のプリンタ+1万円台のスキャナのレベルであるわけだ。しかしメモリカードスロットも用意されているのでダイレクトプリントも可能だし、コストパフォーマンスとしては割に合う機体なのではないだろうか。

 価格を考えると、下位モデルの「PX-A550」とどちらにするのか悩むところだが、PX-A550の場合は顔料系プリンタであるし、エプソンが言うところの「フォト画質」は望めない。低価格でエプソンの複合機が欲しい、という場合にはPX-A550よりもPM-A700を選ぶことになるだろう。

グラフ■印刷速度

グラフ■スキャン速度

グラフ■コピー速度

PC経由での印刷はAthlon XP 2500+、メモリ1Gバイト搭載マシンから。給紙開始より排紙までを測定している


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー