では、気になる印刷結果及びスキャニング結果を見ていこう。実画像をお見せできるわけではないので分かりづらいと思うが、「フォト複合機入門」をうたうだけあって、4色機の割には画質はきれいだ。
ただし、ノズル数が少ないこともあって、印刷時間がかかりすぎる。別掲のグラフを参照していただきたいが、花壇の画像を印刷するのにPC経由だとL版、「きれい」で3分22秒、オーダーシートからのダイレクトプリントでも3分32秒程度かかっている。しかしこれはコストとのバランスでしょうがないとも言える。これ以上の速度を望む場合は、上位機を求めた方がよいだろう。
なお、ダイレクトプリント時の解像度は最大解像度が利用できず、720×1440dpiに落ちてしまう。このため印刷画像を見ると、特に青空や人肌部分では粒状感が目立つものの、実用レベルではある。
スキャナ機能だが、CISのためこちらも時間はかかるものの、画質はきれいだ。小さい字でも文字のつぶれや偽色は発生しておらず、雑誌のコピー程度に利用するなら全く問題はない。
PM-A700だが、価格は2万数千円となっており、シングルファンクションで言えば1万円台のプリンタ+1万円台のスキャナのレベルであるわけだ。しかしメモリカードスロットも用意されているのでダイレクトプリントも可能だし、コストパフォーマンスとしては割に合う機体なのではないだろうか。
価格を考えると、下位モデルの「PX-A550」とどちらにするのか悩むところだが、PX-A550の場合は顔料系プリンタであるし、エプソンが言うところの「フォト画質」は望めない。低価格でエプソンの複合機が欲しい、という場合にはPX-A550よりもPM-A700を選ぶことになるだろう。
グラフ■印刷速度
グラフ■スキャン速度
グラフ■コピー速度
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.