レビュー
» 2004年11月04日 13時48分 公開

使い勝手の向上が図られたパーソナルドキュメントスキャナ――fi-5110EOX2

PFUのScanSnapといえば、他にライバルのいないパーソナルドキュメントスキャナの決定版だ。今回マイナーチェンジした「fi-5110EOX2」の、前のマシンとの進化点をレビューする。

[大出裕之,ITmedia]

本体の変更は小幅に

 「fi-5110EOX2」の以前のモデルからの変更点としては、大きくはドライバのバージョンアップ、新添付ソフトといったところで、ハードウェア的には大きな変更点はない。総合的なレビューについては前回のレビューを参考にしていただきたい。

 あえて挙げるとすれば、若干ADFの色が変わっている。これは最新のFMVの色に合わせた、ということだそうだ(PFUは富士通のグループ会社である)。そしてロゴが赤い字になり、ScanSnap Organizerマークが追加された。

 わざわざ説明するまでもないような話だが、ScanSnap Organizerマークについては多少異なる。この製品のように個人の生産効率を上げるためのツールを語るには、使い勝手というものを無視するわけにはいかない。そしてこのScanSnap Organizerという新たに添付されたアプリケーションは、その使い勝手を向上させるものなのだ。

fi-5110EOX2

 とはいえソフトウェア面の進化については後半でまとめて解説する。まずはハードウェア面の話を進めたい。

 今回新たに、セキュリティスロットが搭載された。言われてみれば、そういえば今までなかったことが不思議なくらいだ。あまりにも軽くてコンパクトなため、確かに盗難などの被害の恐れがある。これはありがたい変更点だろう。

小型なぶん、盗難防止のためセキュリティスロットが搭載された

 また、今年の夏に既に発売されていたオプションのA3キャリアシートが1枚、標準添付されるようになった。このシート、A3までの紙がスキャンできるようになる優れもので、なおかつ、新聞の切抜きや紙質の弱い雑誌などをスキャンしたい場合にも威力を発揮する。

 大きい紙をスキャンする場合はスキャンしたい面を表にして2つ折りにし、このシートで挟む。すると、両面がスキャンされ、ちゃんと画像も合体してくれる、というわけだ。表面と裏面のスキャン画像の合体が必要ないときは、そのようにScanSnap Managerで設定すればOKだ。

 ちなみにこのシート、消耗品となっており、おおよそ500回が限界とのこと。ローラーとの摩擦を繰り返すと、筋のようなものが次第に出てきてスキャンクオリティが落ちるのだそうだ。

A3キャリアシート

アプリケーションの進化

 今回ドライバであるScanSnap ManagerがV3.0L10からV3.1L10にバージョンアップ。読み取り設定を複数保存し、簡単に切り替えることができるようになった。またスキャンしたPDFファイルを保存する際に、それぞれにパスワードを設定することができるようになった。これは毎回設定しなくてはならない簡易なものではあるが、セキュアな文書管理ができる。

ScanSnap Managerの設定を複数保存でき、簡単にインジケータで切り替えることができるようになった

 では次に、新搭載されたScanSnap Organizerを見てみよう。このソフトはPDFにしたファイルをフォルダごとに一覧で表示し、ドラッグ&ドロップでファイルの移動ができる。秀逸なのは、カーソルを持っていくだけでサムネイルイメージをポップアップで表示してくれ、なおかつ、サムネイルのページを送ってすべてのページのサムネイルだけを閲覧することも可能な点だろう。

 PDFにしたのはいいけれど閲覧は面倒であった。本機にバンドルされるアドビ純正のソフトで閲覧することになるのだが、閲覧・移動という点においてその純正ソフトを上回るユーザーインタフェースを実現している。本当の便利さとは、このような細部に宿るものなのではないだろうか。

ScanSnap Organizer。このようにサムネイルウインドウが出現する
ScanSnap OrganizerではPDFドキュメントの各ページの内容まで閲覧することができる

 また、名刺ファイリングOCRがV1.2にバージョンアップ。Microsoft InterConnect 2004との連携機能が追加され、ボタンひとつで読み取ったデータを対象ソフトのレコードに入れることができるようになった。また名刺ファイリングOCR Viewerが新搭載され、検索がより容易になっている。

 そのほか、同社の電子文書整理ソフト「楽2ライブラリ」のパーソナル体験版や、Adobe Photoshop Album2.0 Miniがバンドルされた。

アップグレードもある

 さてここまで書いてきて、fi-5110EOXなどの以前のモデルでも、ソフトのアップグレードを期待したくなるのは人情というものだが、当然しっかりとアップグレードサービスが11月6日より開始される予定だ。

 ドライバであるScanSnap ManagerとAdobe Acrobat Standerdを除く同梱ソフト一式、そしてA3キャリアシート1枚がすべてセットになって、5040円(税込)だ。店頭やPFUダイレクトで購入することができる。

 また、fi-5110EOX2のドライバのみのダウンロード販売も、PFUダイレクトで実施されている。こちらは2100円(税込)だ。

 フルにアップグレードに対応しているのは「fi-5110EOX」のみ。「fi-4110EOX3」「fi-4110EOX2」は、A3キャリアシートには構造上対応していないので気をつけよう。

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