次に消費電力がやや大きなHDDタイプのテストとして、日立グローバルストレージテクノロジーズのマイクロドライブ4Gバイトでテストを行った。
こちらも4Gバイトほぼいっぱいのデータを書き込んだところ、転送レートはCFと比べるとさほど変わらず、4GBの転送に31分19秒かかった。HDDタイプを使用した場合の公称使用時間は30分となっていたので、2回目のテストを行わず、先のCF(512Mバイト)を取り付けて転送を行ったところ、さらに3回の転送を完了して4回目の途中でバッテリーなしとなった。バッテリー切れと言ってもHDDへの書き込みは正しく行われており、作業に不安はない。
このようにTripper Nextは内蔵電池でも十分な作業時間を持っており、オートパワーオフで無駄にバッテリーが消費されないのはうれしい。しかも内蔵電池にはリチウムイオン電池を使用しており、3段階の残量表示が行われる。バッテリー残表示は先のCFコピー時にテストした範囲では最後の残少なしとなった時点で6回目だった。
なお、専用の外付けバッテリーも用意されており、内蔵の5倍の容量を持っているようで、両者をあわせた利用時間は180分となる。旅行などで追加充電せずに使用するケースではオプションバッテリーを購入するのもよいが、ACアダプタはワールドワイド電圧対応のもので、市販のコンセントアダプタを購入すれば海外でも利用できる。
撮影時に吸い上げた画像はPCへと転送できる。これはUSB2.0経由で行う。Windows XPのマシンに接続したところ、特にドライバ類は要求されず、HDDとCFの2つのドライブが追加される。
USB2.0ドライブとしても速く、ファイル数885ファイルで、全容量1.7GバイトのファイルをPC側にコピーするのに134秒(12.95Mバイト/秒)かかった。CFからの吸出しは2.5インチHDDよりも遅いので、ある程度の容量のCF2枚とTripper Nextを使用し、撮影が終わったらCFから吸出しつつ別のCFで撮影を行えば、撮影時間を伸ばすことができるだけでなく家に戻ってからPCにコピーする時間も節約できるわけだ。
またTripper Nextは、前モデルにはなかったCF/HDDのファイル情報(数と容量)参照や削除、HDDのフォーマットと4桁のパスワード(起動時とHDDフォーマット時に利用する)、バックアップ時の経過表示が加わり、使いやすさが増している。
小旅行などで、デジカメを長期間使用する場合はどうしてもメモリカードがいっぱいになってしまうが、ノートPCをわざわざ持って行くのは面倒だ。このときには小型で手軽な操作なTripper Nextは、撮影枚数を飛躍的に増やすことができるツールだ。特に海外旅行などで写真を多く撮影するときや、RAWモードをふんだんに活用したいという人におすすめしたい。
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