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» 2004年12月28日 17時00分 公開

再びDVDリッピングについて考える (1/2)

いよいよ最終回である。この連載ではいろいろなソフトウェアについて触れてきたが、最後はやはり、DVDのリッピングがらみの話題に戻りたい。

[姉歯康,ITmedia]

ようやくHD/DVDレコーダを購入!

 最近になって、ようやく私も民生用のHD/DVDレコーダを購入した。「アンタ、いろいろ言ってる割には、今まで持ってなかったの?」と言われそうだが、それには理由がある。長年使っている家のS-VHSビデオデッキ(ビクターの名機「HR-X3」)の画質が素晴らしいから、果たしてMPEG-2記録のレコーダのそれに満足できるかどうか、まったく自信がなかったのだ。

 よく「S-VHSデッキよりHD/DVDレコーダの方がきれい」とか「アナログよりデジタルの方がきれい」という人がいるが、そんなに単純な話であるワケがない。私に言えるのは、「アナログよりデジタルの方が便利」、「S-VHSに収めたアナログデータとレコーダに収めたMPEGデータは別モノだ」ということだけだ。

 ……で、ここにきて十分に納得できそうな機種が登場したので、それを購入したというワケである。パイオニアの「DVR-720H-S」という機種だ。

新開発のフルデジタル高画質回路「DianaCircuit」を搭載した250GバイトHD/DVDレコーダ「DVR-720H-S」

 今のところ、このDVR-720H-Sについては満足している。ファインモード(10Mbps程度)は素晴らしい。標準モード(5Mbps)も良い。ただ、標準モードでもMPEG特有の歪みが気になることもある。「HR-X3の標準モードよりイイ部分もあるが、HR-X3の3倍モードより悪い部分もある」という感じである。それより下のモードはほとんど使う気になれない。私の感覚では、どれもHR-X3の3倍モードよりはっきりと見劣りする(自慢になるが、HR-X3の3倍モードというのは、本当に素晴らしいのだ)。まあ、しょうがないだろう。良くも悪くもMPEG-2なのだから……。

 ところで、購入時に気になったことがある。電気屋さんで「どのレコーダの画質がいいんですかねぇ?」と質問すると、「いや、このレベルだと、ほとんど変わらないですよ」と答える人の多いこと……。

 冗談ではない! これは実際に比べてみたからわかるのだが、メーカーや機種によって相当の違いがある。単純にチップなどによるエンコード/デコード性能の違いもあるが、チューナの違いも大きい。ところが、電気屋さんに行くとテレビの画質は比較できても、レコーダの画質は比較できないのだ。そのことに文句を言うヤツはそんなにいないが、よく考えてみたら、これはマズいのではないだろうか?

 断っておくが、本来、私は画質にうるさい方ではない。ウソだと思ったら比較してみたらいい。「ウソー?」と言いたくなるほどの違いを確認できるハズだ。

問題はダビング時の再圧縮にかかる時間!

 ということで、私は購入後しばらく、どんなものも「とりあえずファインモードで」録画してきた。そんなことをしていると、すぐにハードディスクが一杯になる。そこで整理してDVDディスクにダビング(コピー)しようと思った時、困ってしまった。

 当たり前だが、ファインモードで録画しておいたものをディスクに収めようと思うと、1枚のディスクに1時間しか入らない。そこで、標準モードに変換してダビングしようと考えると、「再生しながら再圧縮する」という作業が必要になってしまう。つまり、この場合、ダビング時間は元のビデオの尺と同じになってしまうのだ。画質は落ちるわ、時間はかかるわで「こんなことなら初めから標準モードにすべきだった!」と反省するのである。

 そこで標準モードを多用するようになったのだが、それでも長い番組は1枚のディスクに入り切らないので分割処理をすることになる。また、CMをカットするとうまく収まる場合もあるので、チマチマと編集作業などしている。

 こういう作業を繰り返していると、段々アホらしくなってくる。いや、作業としては当然のことなのだが、リビングルームでやるべきことではないように思えてくるのである。

 もちろん、トータルで考えれば、アナログのテープ時代の作業に比べれば圧倒的に便利だ。巻き戻し/早送りという作業に時間がかかるということもないし、テープの残り時間を気にしなくてもよい。予約も簡単、編集も簡単である。

 だが、私はできればリビングルームで編集をしたくない。また、再エンコードは短時間でサクッと済ませたいものだ。4時間のコンテンツを、モード変更によって1枚のDVDディスクに収めようと思ったら、その4時間、レコーダは使えないというのは勘弁していただきたい。

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