1台でPCもハイビジョン映像も――デル「UltraSharp 2405FPW HAS」レビュー(3/3 ページ)

» 2005年04月05日 13時25分 公開
[浅井研二,ITmedia]
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気になるハイビジョン視聴は……

 では、かんじんのハイビジョン表示を見てみよう。デジタルチューナーからのコンポーネント出力を接続して、入力をコンポーネントへ切り替える。画面下の入力選択ボタンを押すたびに、「1:D-SUB」→「2:DVI-D」→「3:S-VIDEO」→「4:COMPOSITE」→「5:COMPONENT」とトグルする方式なので、少々面倒だが、無事に表示された。

 ただし、デフォルトだと16:10の画面いっぱいに16:9の映像が引き伸ばされ、若干おかしな縦横比になってしまう。これは、OSDでメインメニューを呼び出し、「イメージ設定」内の「拡大縮小」の項目を変更すれば解決できる。

 この「拡大縮小」設定には、「1:1」「全画面」「縦横比」の3つのオプションがあるのだが、デフォルトでは「全画面」になっている。「1:1」は入力解像度どおりのピクセル数での表示、「縦横比」はアスペクト比を維持しつつ画面いっぱいまで拡大ということだろう。

 1080iを入力している場合は、「1:1」「縦横比」のいずれを選んでも、上下に2センチ弱のブランク部分がついた状態で、正しい表示となる。ただし、問題は480i放送のチャンネルへ切り替えた場合で、「1:1」では当然ながら、画面中央に小さく表示されてしまう。「縦横比」ではどうかというと、これがおかしなことに、縦は少しオーバースキャンで、横は2センチ弱ほどの空きと、正しい縦横比にはならない。

 Sビデオで接続した場合はさらに妙で、16:9映像も4:3映像もオーバースキャン+横ブランクで表示される。これはどうやらS1映像かからのスクイーズ信号を認識しないためのようだが、いずれにせよ4:3映像の縦横比がそもそもおかしいので、ちょっと使えない。

 また、1080iから480iへの切替に若干のタイムラグがあるのはしかたないが、かなりの映像の乱れをともなうケースが多々あるのは気になる。これはPC利用時の解像度切替でも同様だ。

 ただ、1080iの信号だけを入力しているかぎりは快適。しかも、解像感はやはり高い。今回、手持ちの液晶WEGA(1年以上前に買ったものなので、2世代ほど古い製品か。液晶パネルは1280×768)と見比べていたのだが、たとえば、野球のハイビジョン中継であれば、球場内の看板の文字や、画面上のスコア表示などが、より明瞭に視認できる。とはいえ、よほど近接で見ないかぎり、パネル解像度の数値差から受けるほどの違いを感じられるわけではないのだが……。

photo ハイビジョン野球中継のスコア表示の部分をデジタルカメラで撮影。原寸(96dpi時)だとこの程度の大きさ。左がUltraSharp 2405FPW HASで右が液晶WEGA
photo UltraSharp 2405FPW HASの表示。文字の輪郭がくっきりと見える
photo 手持ちの液晶WEGAの表示。右上にある菱形のベース表示の輪郭に、明確に解像度の差が出ている

 また、静止画に近い映像や、ゆっくりとした動作のシーンでは、かなり美しい映像を見せつけるのだが、動きへの追従に関してはやや難がある。液晶WEGAと比べ、「UltraSharp 2405FPW HAS」のほうは、動きのあるシーンでかなり尾を引く印象だ。また、その弊害か、全体に映像が平板に感じられてしまう。

 仕様表によれば、液晶の応答速度はグレイからグレイで12ms、ブラックからホワイトで16msなので、特に遅いというわけではなく、むしろ、速い部類に入る。しかも、PC上でDVD再生を行った場合には、特に尾を引く感じは受けないので、やはり映像処理の部分において違いがあるということだろう。

 とはいえ、このあたりは見比べればというレベルであり、著しく問題があるわけではない。前述のとおり、ハイビジョン表示自体は精細で美しい。ただし、標準ビデオ信号入力時の品質やアスペクト比の問題などはいかんともしがたいので、本筋となるPCでの利用のほかは、ハイビジョン放送(1080i)の視聴に限定するのなら、それなりの満足感を得られるだろう。DVDもPC上で再生したほうがいい。ビデオソースのタイトルでは拡大による粗がむしろ強調される傾向があったが、映画タイトルであれば十分鑑賞に堪える品質が得られた。


編集部注:4月6日現在、UltraSharp 2405FPW HASは「大好評で品切れ状態」(同社)となっており直販サイトでの販売を一時停止している。販売再開の正確な時期は未定だが、同社によると5月には販売を再開できるようにしたいとアナウンスしている。

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