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» 2005年05月02日 11時00分 公開

グラフィックスカード:D4端子対応でリビングPCへの野望に一歩近づいた──カノープス「MTVGA X800XL」 (2/2)

[小林哲雄,ITmedia]
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ドライバが古いのか? 製品版にも関わらずHDコンテンツの再生に難あり

 HDTVを使うならコンテンツもHD対応のものと思い、マイクロソフトのサイトからダウンロードできるWMV HDのサンプルコンテンツを再生して見たところ、発色がおかしいことになった。少なくともこれでは実用にならない。

WMV9 HDのサンプル動画を再生。発色が変、というレベルではない

 これは2つの方法で解決できる。1つはプレーヤーソフトをWindows XP(SP2)に含まれているWindows Media Player「9」ではなく最新の「10」に変更すること。もう1つはドライバソフトを最新版にアップデートすることだ。それぞれ、マイクロソフト、ATIの公式Webサイトからダウンロードする必要がある。

 もちろん最新版にすれば修正できるぐらいの、それほど深刻でない問題であるが、バルク品ならともかく、名のある「カノープス」のパッケージとしては、ちょっと意外である。「ドライバが古い」と書いたが、現在、ATIのサイトで入手できるCATALYST(5.1、5.2、5.3、5.4)では問題が発生しないため、それよりも古いドライバが原因となっているようだ。

 インストールCDに収録されているドライバは「Ver.8.08」「Ver.8.05」。そして、ATIから現在ダウンロードできるCATALYSTの5.1、5.2、5.3、5.4に組み込まれているドライバのバージョンはそれぞれVer.8.09、8.10、8.111、8.121だった。

 4世代前のドライバを使うとトラブルが発生する状況では「ドライバディスクが古いせい」と言われても仕方がないだろう。なお、付属CD-ROMはおそらく2月冒頭にFIXしているが、この時点ではすでにCATALYST 5.2が公開されている。

ドライバをCATALYST 5.2にしたところ正常になった。CDマスタアップの時期でもこのバージョンを収録できたはず

 ドライバが原因と思われる問題点はもう1つある。テレビ画面にPC表示を行う場合、オーバースキャンによる未表示があることを考えると、一回り小さな解像度にする必要がある。

 マニュアルにはMTVGA X800XLはドライバによる設定ができないので、規定の設定である1152×648ドットを使うとよい旨の記載がある。しかし、現在のCATALYSTではD端子接続でも表示の微調整設定が可能で、1080i表示でもカスタム設定で実用的な画面サイズの設定が行える。

購入したパッケージに収録されているドライバ(Ver.8.08)のD端子のプロパティ。詳細タブがない

ATIで公開されている最新のドライバにすれば詳細タブが表示されて解像度の設定ができる

調整中の画面(部分をアップしたもの)

 リビングでPCを使う場合には、この解像度のカスタム設定はぜひとも欲しい機能だ。マニュアルの印刷が間に合わなくても紙一枚でいいから、この修正を記載した説明文を入れればよいし、高画質テレビ対応のハイエンドボードということを考えればもう少し配慮して欲しいと感じる。

 なお、3月29日に「MTVGA シリーズ Installation Guide Ver.2.1」が公開され、これによるとATIから最新のドライバをダウンロードすれば従来利用できなかったカスタム設定が可能と書かれている。

 5月1日時点で、MTVGA X800XLのFAQおよびドライバのページはない。ダウンロードの必要性を告知しているならば、カノープスのWebサイトにもドライバの掲載、少なくてもATIサイトへのリンクを用意しておくべきではないだろうか。

 RADEON X800XLという準ハイエンドクラスのGPUを搭載したおかげでパフォーマンスは悪くないし、ファンも回転数の制御機能のおかげで軽負荷時ではノイズが気にならない。そして、コンデンサも高品位なものを使用しているなど、ハードウェアスペックのグレードは高い。

 また、視聴録画用ソフトのFEATHER 2005も10フィートUIを考慮した使い勝手で、専用のリモコン「CRM2005」を購入してリビングでPCを本格的に活用、ということも十分考えられる。

 先ほど述べたように、同梱されているCDの古いバージョンのドライバでなく、最新のバージョンを自分で適用する手間はあるものの、D4出力でBIOSの表示が行え、セットアップも可能。リビングで利用するマシンのパーツとしてMTVGA X800XLは「また一歩野望に近づいた」グラフィックスカードといえるだろう。

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