2005年度版DVDオーサリングソフト主要4本の使い勝手を比較する(中編)(1/3 ページ)

» 2005年05月06日 12時54分 公開
[柳谷智宣(アバンギャルド),ITmedia]

(前編へ戻る)

より凝った編集作業

 DVカメラなどからキャプチャーした映像などをオリジナルDVD-Videoに仕上げるさいには、画面が切り替わる際にトランジション効果を付けたり、映像をエンボス調で表示するなどのエフェクトなどを追加することにより、より凝った作品に仕上げることができる。またTV番組録画データであっても、ノイズを除去したり音声を若干調整するといったこともできる。

 MyDVD Deluxe version 6やPowerDirector 4は多数のトランジションやエフェクト効果メニューを備えており、ロゴを挿入したり、ピクチャーインピクチャー(PiP)表示編集も行えるなど、ビデオ編集ソフトとして自在に編集できるのも特徴だ。

 エフェクトやトランジション効果を追加する場合には、ストーリーボードやタイムラインボードにドラッグ&ドロップしていくのが一般的となる。このうちDVD MovieWriter 4は、少し変わった操作体系となっており、トランジションを追加するさいにはそれぞれのビデオクリップの編集画面で、シーンを選択して反映させる方法で、シーンを自動的に検出して効果を追加できるほか、任意の場所に反映させることも可能となっている。しかし、ビデオクリップ間にトランジションを追加する際は、あらかじめ結合させておかなければならないといった、凝った編集を行うにはやや面倒なところもあった。ちなみに、エフェクト機能は搭載されない。

ペガシス「TMPGEnc DVD Author 2.0」

 TMPGEnc DVD Author 2.0は、カット編集やチャプターの追加以外の編集機能は備えていない。オリジナルのムービーを編集・作成する場合はトランジション効果が使えないのがデメリットとなりそうだが、TV録画番組を編集することに特化しているとも言える。

より凝った編集作業(1)


ソニック・ソルーションズ「MyDVD Deluxe version 6」

photo

 MyDVD Deluxe version 6は、9ジャンル108種類のトランジション効果と、5ジャンル75種類のエフェクトを搭載している。どちらも、ストーリーボードにドラッグ&ドロップするだけと簡単だ。

 映像にアニメ調の枠を付属する「フレームエフェクト」は、見た目をおもしろくできるのでおすすめ。ただし、エフェクトやトランジションはジャンル分けされており、一覧表示ができないので探すのが面倒といった感じもある。

より凝った編集作業(2.5)


サイバーリンク「PowerDirector 4」

photo

 PowerDirector 4はトランジション113種類、エフェクト24種類と多彩に揃えられ、同社Webサイトにて追加エフェクト効果データも用意されている。設定もドラッグ&ドロップ操作のみで行え、使い勝手はいい。「可変速」機能では動画の再生速度を変更できるのも特徴となっている。

 また「MagicClean」機能の利用により、明るさやコントラストを調整したり、音声のノイズ除去作業などもできる。音声ノイズ除去ツールにより録音時に拾ってしまった機械音や風の音などを除去することができる。ただし、TV番組録画データで試したところ、見た目はほとんど変わらず、逆に音質が劣化するケースもあったので、自分で撮影したムービーを最適化するときに利用するといいだろう。

より凝った編集作業(3)


ユーリードシステムズ「DVD MovieWriter 4」

photo

 DVD MovieWriter 4は計113種類のトランジションを用意しているが、エフェクトはサポートしていない。また、シーンごとに編集するスタイルなので、映像の素材間にトランジションを追加する際にあらかじめ結合しておく必要があるなど、凝った編集を行うにはやや手間がかかる印象を持った。

 1つのシーンの中に複数のトランジション効果を追加できる機能はおもしろいが、TV番組録画データを編集するなら使うことはないかもしれない。

より凝った編集作業(2)

チャプターポイントの設定

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月18日 更新
  1. ついに8K対応した「Insta360 X4」の画質をX3と1インチ360度版で比較 今買うべき全天球カメラだと確信した (2024年04月16日)
  2. バッファロー製Wi-Fiルーターに脆弱性 対象機種は今すぐファームウェア更新を (2024年04月17日)
  3. 「JBL GO 4」でBluetoothスピーカーデビュー! 累計出荷台数5700万台を突破した人気製品の最新モデルを試す (2024年04月17日)
  4. AI対応でCore Ultraよりも高いパフォーマンスをアピール! 企業PC向け「Ryzen PRO 8000シリーズ」登場 (2024年04月16日)
  5. SwitchBotのミニプラグに不具合 「断続的にオン/オフを繰り返す、異音」などで該当製品の交換を呼びかけ (2024年04月17日)
  6. Synology「BeeStation」はNASより便利な一面も 家族の“秘密”も守れるストレージ、共有リンクや写真管理もある (2024年04月16日)
  7. 「ASUS ZenScreen MB16QHG」は従来モデルの弱点を解消した高評価の16型モバイルディスプレイだ (2024年04月16日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. 無線LANルーター「Aterm」シリーズの一部に複数の脆弱性 設定変更や買い替えをアナウンス (2024年04月11日)
  10. NVIDIA、Ampereアーキテクチャを採用したシングルスロット設計のデスクトップ向けGPU「NVIDIA RTX A400/A1000」を発表 (2024年04月17日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー