映像利用を重視したVAIO type Rには当然ながらキャプチャーカードが装備されている。キャプチャーカード自体は従来モデルと同じだが(下位モデルのVGC-RA53L7は、それまでのキャプチャーカードから上位モデルと同じカードに変更された)、簡単に紹介しておこう。
搭載しているカード自体はVAIOのオリジナルで、市販されているものではない。エンコードチップにViXSの「XcodeII」を搭載しており、録画方式はMPEG-2。3次元Y/C分離や3Dノイズリダクション、ゴーストリデューサといった高画質化機能は、ソニーのオリジナルチップで実現している。
テレビの視聴や録画、再生などに使用するコントロールソフトは「Do VAIO」を利用する。10フィートUIを意識したインタフェースを採用し、離れた場所から付属のリモコンですべての操作が可能。動画ばかりでなく写真や音楽など、PCで扱えるすべてのコンテンツを一元的に扱える。
評価機に同梱されていた周辺機器で筆者がとくに注目したのが、動画の編集作業で活躍してくれる「ジョグコントローラ」だ。動画の編集に威力を発揮するジョグダイヤルに、機能ボタンが6つ配置されている。編集範囲の最初と最後の指定や削除など、キーボードやマウスを一切触らずに、コントローラだけで編集が行えるのだ。
ジョグダイヤルの操作感は少し堅めで「流れるようなシーク」とはならないが、それでもキーボードやマウスを使って編集するときと比べると、目的のフレームにピッタリに合わせる操作は格段にやりやすい。
VAIO type Rに標準装備の動画編集ソフト「Adobe Premire Pro 1.5日本語版」「TMPGEnc MPEG Editor」「TMPGEnc 3.0 Express」のすべてでジョグコントローラが利用できるなど、活用の幅は広い。
また、搭載しているキャプチャーカードは、iLINK経由でハイビジョン映像の取り込みも可能。今回は機材の関係でテストできなかったが、ハイビジョンの編集まで、個人レベルで行えるようになっているのは驚きである。
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