きょうは「WinFast Duo PX6600GT Extreme」でデュアルGPUカードの使いどころを考えたグラフィックスカード(2/2 ページ)

» 2005年07月25日 20時47分 公開
[長浜和也,ITmedia]
前のページへ 1|2       
3DMark03 GT1

3DMark03 GT4

Aquamark3

DOOM3(timedemo demo1)

FarCry(HardwareOC River)

Half-Life 2(HardwareOC d13c17)

 D-PX6600GTの動作クロックはGeForce 6600GTの定格よる高く設定されている。そのコアクロックは525MHz、同じくメモリクロックは1.12GHz。このオーバークロックによるパフォーマンスアップは3DMark05と3DMark03の3DMark値で顕著に見ることができる。これらのベンチマークでは、上位GPUのGeForce 6800GTのシングル構成よりもD-PX6600GTは速い。

 しかし、それ以外のベンチマークでは様相が変わってくる。Aquamark3ではGeForce 6800GT単体構成をわずかに上回るものの、同じGeForce 6600GT2枚によるNVIDIA SLI構成の結果を下回り、DOOM 3、Farcry、half-life 2では単体のGeForce 6800GTをも下回るようになる。

 市販ゲームのベンチマークでGeForce 6600GTのNVIDIA SLI構成がGeForce 6800GT単体にかなわないのはピクセルパイプラインの本数やシェーダユニットの数といった、内部構成の違いによるものと考えられるが、クロックアップしているはずのD-PX6600GTが定格動作のGeForce 6600GTを下回ってしまうのはなぜだろうか。

 実は、以前行ったGV-3D1のレビューでも、同じような傾向が確認されている。市販ゲームによるベンチマークで軽負荷条件の場合、デュアルGPUのカードは2枚構成のNVIDIA SLIの結果を下回っているのである(なお、そのときのベンチマークテストはCPUにAthlon 64 4000+を使っているため、ベンチマーク結果の値を今回のテストと比較することはできない)。ちなみに、GV-3D1の動作クロックはコアクロックは定格と同じ500MHzだが、メモリクロックは1.125GHzと定格より速い。

 D-PX6600GTのベンチマークでも、GV-3D1のベンチマークでも、3DMark03 GT1/GT4の結果を比較すると、GT4ではデュアルGPUカードが良好であるのに対して、GT1では2枚構成のパフォーマンスが上回る。こうしてみると、重負荷処理においてデュアルGPUカードは良好なパフォーマンスを発揮できるが、負荷が軽くなると2枚構成のパフォーマンスに劣ってしまう傾向があるようにうかがえる。

「コスト」と「拡張性」で悩むデュアルGPUカード

 単体で購入できる「D-PX6600GT」が登場したおかげで、nForce4 SLIマザーでもある程度自由にデュアルGPUカードを選択できるようになった一方で、すでにnForce4 SLIマザーを導入しているユーザーは、NVIDIA SLIもすでに導入しているケースが少なからずあるように思われるし、すくなくともNVIDIA SLIに対応するGPUを1枚組み込んでいるユーザーとなるとその比率はかなりのものになるのではないだろうか。

 そうなると、やはり「ここらで1台新規に組むべか」というユーザーに選択してもらうことが多いだろう。この場合「デュアルGPUだから1枚でもNVIDIA SLIが使える」という特徴よりも、単純に1枚のグラフィックスカードとして価格とパフォーマンスが優れているか、で評価されることになる(さらに、空いているもう1つのPCI Express X16スロットにグラフィックスカードを追加することはない、という条件も加わる)。

 この原稿を書いている時点でD-PX6600GTの実売価格はこのように4万円から4万2000円強といったあたりをつけている。同じような価格帯で、ITmedia Shoppingを検索してみるとこんな感じでRADEON X800XL、RADEON X850 Pro、そしてGeForce 6800GTが顔をそろえる(ちなみに、リードテックのGeForce 6600 GT2枚組みパッケージがこの価格帯にいるが実に興味深い)。

 例えば、リードテックのGeForce 6800GT搭載カード「WinFast PX6800 GT TDH 256MB」の実売価格は今のところこのようにD-PX6600GTの3000円アップという感じになる。3000円追加すれば、ビデオメモリを256Mバイト積んだGeForce 6800GTを入手でき、さらに「お金が貯まったらもう1枚買ってNVIDAI SLI」という夢も持てる。この「3000円の追加出費」と「ビデオメモリ256Mバイトと将来の可能性」の天秤がユーザーによってどちらに傾くか。それが、D-PX6600GTを選択する分かれ目、になるだろう。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月29日 更新
  1. AM4の勢いは止まらない!? 熱伝導シート付属の「Ryzen 7 5800X3D 10th Anniversary Edition」が登場 (2026年06月27日)
  2. IBMが世界初のサブ1nm半導体チップ技術を発表/LenovoがノートPC向けで世界初となる“1000Wh/L”バッテリーの詳細を明らかに (2026年06月28日)
  3. タイパの対極にある魅力? 潔いオールインワン・レコードプレーヤー「amadana PR30」とクラフトビールの意外な共通点 (2026年06月28日)
  4. エアコンがない部屋でもスポットを涼しくできる「BOTISONE 冷風機 BW-102YF」が44%オフの8990円に (2026年06月26日)
  5. 血管の健康状態も可視化! サブスク不要で「振動通知」を備えた意欲作のスマートリング「RingConn Gen 3」を試す (2026年06月25日)
  6. Apple製品が一斉値上げ、Mac Studioは9万円超も 主要モデルの新価格まとめ (2026年06月25日)
  7. 実売2000円台とコスパ最強だけど玄人向け? 断線や充電専用ケーブルも一目で判明するXYZA「USB-C CABLE CHECKER 2」の実力 (2026年06月26日)
  8. 間もなく登場するWindows 11次期アップデート「26H2」で何が変わる? 2027年に向けたUI進化と高速化 (2026年06月23日)
  9. 8980円の「SwitchBot 屋外パンチルトカメラ5MP」を試す 約500万画素で人物追跡、有線LAN接続も (2026年06月24日)
  10. Gemini搭載「Google Home スピーカー」は買いか? 6年ぶりの新モデルを試して分かった賢さと課題が見え隠れする“次世代機”の現在地 (2026年06月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー