きょうはギガバイト「GV-NX78X256V-B」のオーバークロックBIOSでかっ飛ばしてみたグラフィックスカード(1/2 ページ)

» 2005年07月27日 16時31分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 GeForce 7800GTXは、最近のNVIDIAハイエンドGPUとしては珍しく、高価格にも関わらず発表当初から出荷数が順調に伸びていると聞く。これは、GeForce FX 5800やGeForce 6800 Ultraが発表から出荷まで時間がかかった上に、搭載グラフィクスカードの出荷量があまりにも少なかったために、なかなか市場が立ち上がらなかったのとは対照的だ。

 GeForce 7800GTXを搭載したグラフィクスカードは発表と同時に(いや、NVIDIAの正式発表前にはすでに店頭に並んでいた)出荷され、そしてその数も(NVIDIAの最新ハイエンドGPUとしては)潤沢であったため、GeForce 6800シリーズからGeForce 7800GTXへの移行は、思いのほか早く進行しているようだ。

 ただ、今回もカードデザインはNVIDIAのレファレンスカードに準じている製品がほとんどで、各ベンダーが競合との差別化を図るのに苦労しているのはGeForce 6800 Ultraのときと同様。しかも、GeForce 6800 Ultraでは、リファレンスが分厚いクーラーユニットを搭載していたおかけで、ベンダーはオリジナルのクーラーユニットを搭載することで(外見的にも)容易に違いをアピールできたのだが、GeForce 7800GTXはリファレンスカードがすでに1スロットで収まる薄型クーラーユニットを採用しているために、クーラーユニットで差別化を図るのが難しい。

 そこで、カードベンダーが目をつけたのが動作クロック。GeForce 7800GTXは定格でコアクロック430MHz、メモリクロック600MHz(DDRのデータ転送レートで1.2Gbps)で動作するが、どうやら、まだ余裕があるらしく(海外のレビューWebサイトやユーザーのWebサイトでもオーバークロックテストのレポートが数多く紹介されている)、いくつかのカードベンダーはコアクロックを定格よりも上げることができるグラフィックスカード用BIOSを公開している。

 今回は、そのような製品から「コアクロック480MHz対応」BIOSを公開しているギガバイトの「GV-NX78X256V-B」を取り上げて、「ベンダー公認」(しかし、オーバークロック対応BIOSにアップデートしたらメーカー保証外になるという)オーバークロックのパフォーマンスとその挙動について検証してみる。

今回取り上げたギガバイトのGeForce 7800GTX搭載カード「GV-NX78X256V-B」 カードのレイアウトはこれまでのレビュー記事で使ってきたNVIDIAのリファレンスとまったく同じ。クーラーユニットにある「GIGABYTE」のロゴが唯一の自己主張

 オーバークロックのBIOSイメージはパッケージのCDには収録されておらず、日本ギガバイトのWebページからダウンロードして入手することになる。ダウンロードした圧縮ファイルにはBIOSアップデートユーティリティとBIOSイメージが収録されている。

 グラフィックスカードBIOSのアップデート方法の詳細はダウンロードWebページに記載されているが、フロッピーから起動してダウンロードしたユーティリティソフトを使って行うようになる。この作業に関しては「自己責任で」となっているので注意して作業したい。

フロッピーから起動してユーティリティソフト「gvf16.exe」でグラフィックスカードのBIOSをアップデートする。作業方法はギガバイトのWebページに記載されているので、よく理解した上で行いたい。ちなみに、2枚差しの状態でこの作業を行うと、それぞれのグラフィックスカードBIOSが一度に更新される

 BIOSをアップデートした状態で、ForceWareユーティリティを起動。3D動作時のクロックはこのように「コアクロック480MHz」「メモリクロック1.25GHz」と表示された

期待どおりの性能向上……だけどね

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