HDDの表面温度をいくつかのパターンで計測してみた。HDDへの負荷は全ファイルを対象(ファイルまたはフォルダの名前:*.*)にし、含まれる文字列に適当な文字を入れたファイル検索を、同時に約70Mバイトの適当なMPEG-2ファイルを20分間連続動作させた直後の温度を比較している。室内温度は24度。ちなみに、搭載ケースにはフロントファンやケースファン、パッシブダクトなどは付けておらず、排熱は電源ファンのみとなっている。
ヒートシンク設置 | 設置場所 | HDD用ファン | ベイ空きスペース | 温度(パターン 1との温度差) | |
パターン 1 | × | 通常の3.5インチベイ | × | 上下 | 40.8度 |
パターン 2 | ○ | 5インチベイ上から3段め(全4段) | × | 下 | 36.4度(-4.4度) |
パターン 3 | ○ | 5インチベイ上から3段め | ○ | 下 | 32.3度(-8.5度) |
パターン 4 | ○ | 5インチベイ上から4段め | × | 上(真下は3.5インチベイ搭載のHDDを別途搭載) | 34.2度(-6.6度) |
パターン 5 | ○ | 5インチベイ上から4段め | ○ | 上(真下は3.5インチベイ搭載のHDDを別途搭載) | 31.9度(-8.9度) |
パターン1と2を見比べると、上下に空きスペースがない状況でも結構冷えている。さらにはヒートシンク上のベイを空けてみるとさらに2度ほど低下した。また、ファンを搭載するとその冷却効果は数値でもはっきりと出ており、どちらの状況でも32度前後と9度弱も温度が下がった。設置なし状態からこれだけ下がるということは結構な効果があるといえそうだ。
このノーブランドHDDヒートシンク、前述の理由があるにせよ価格は980円という安価さ。入荷当時はかなり大量に入荷されていたが、現在はこんな時期での紹介で恐縮だがほぼ売り切れてしまっている(2005年9月28日現在、クレバリー1号店に10個ほど残っていることを確認)。
この手のHDDヒートシンクは上からかぶせるだけなので静音効果はそれほどないかもしれないが(もちろん5インチベイ搭載にすることで、やわな3.5インチベイ搭載ケースユーザーであれば、共振による騒音発生の可能性が減るかもということもあり得るが)、とはいえやはり結構冷えるということが分かった。次回このようなデモノが登場した時には、持っているHDDぶんをまとめ買いしておくことをお勧めしたい。
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