4月8日から10日まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された「Japan IT Week 春 2026」では、さまざまなメーカーがビジネス/工業向けPCを展示していた。
筆者が子どもの頃は、PCというと比較的大きめだったし、成人した頃でもAI(人工知能)を動かすコンピュータは、少なくとも冷蔵庫並みのサイズが必要というイメージであったが、現代では手のひらサイズのPCでもAIを利用できる。
この記事では、そんな手のひらサイズのミニPCをチェックしていきたい。
ASUS JAPANのブースでは、フィジカルAIと汎用(はんよう)ロボティクス向けに設計された最先端の小型エッジAIコンピュータ(スーパーコンピュータ)「PE3000N」を国内初公開していた。
「フィジカルAI」というのは、デジタルの領域で語られることの多いAIを、センサーなどを通してリアルな世界の状況を検知し、理解させ、それに応じて物理的なタスクを実行する“体”を持ったAIのことだ。
平たくいえば「AI制御されたロボット」である。コーヒーを入れて提供する人型ロボットが話題に上ったことを覚えている人もいるかもしれない。
そのようなロボットが備える数々のセンサーが得る情報を学習し、推論させ、行動へと導く頭脳となっているのが、初公開となったPE3000Nなのだ。ピーク時の演算処理能力は2070TFLOPS(毎秒2070兆回)で、高精度のAI処理を行えるという。
デモでは、人型ロボットが小さい“豆”を容器から容器へと移動させている様子が映されていた。ただし、これは「このような行動が理論的に可能である」(説明員)ことを示すものであり、このロボットが実在するわけではない。また、「ロボットの作成」「処理ソフトの開発」といった点では他社と協業して展開していくという
余談だが、PE3000Nの隣には、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOのサインが入った「PE1103N」が置かれていた。これはCOMPUTEX TAIPEI 2025で展示されていたものを台湾から持って来たものだそうで、「次は別の国の展示会に行く予定」だというまた、道路上を監視して解析するソリューション(使用しているコンピュータは「PE1100N」)や、AI対応の超小型PC「ASUS NUC」などの展示も行われていた。
GIGAIPC(ギガアイピーシー)は、GIGABYTE(ギガバイト)の出資で2018年に創業した産業用PCメーカーだ。日本ではケーメックスONEが代理店として同社製PC/マザーボードを販売しており、GIGAIPC製品は同社の中心展示物として展開されていた。
「QBi-1315EA」や「QBiP-255UB」といった非常にコンパクトな組み込みボードの他、高度なAI機能に対応するマイクロマザーボード「uATX-Q870A」や「uATX-H610B」などを展示していた。
こちらはCPUとしてAtom x7433REを搭載済みの「PICO-x7433REA」。型番に「PICO(ピコ)」と付くことからも察せる通り、手のひらサイズのコンパクトさで、このサイズにPCとしての機能が格納されているGIGAIPC製品はマザーボードだけでなく、放熱性に優れたケースに入った「STD-3」「STD-4」といった完成品も展示されていた。
ファンレス仕様でもヒートシンクで高い放熱性を持ち、なおかつコンパクトなのでデジタルサイネージ用ディスプレイの裏側に取り付けておくことが可能だ。
担当者は「顧客のニーズに応じてカスタマイズし、ケーメックスONEがしっかりテストをして提供している」と、安心要素について語ってくれた。
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