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» 2005年11月29日 19時40分 公開

グラフィックスカード:きょうはエルザジャパン「GLADIAC 970GTX」でGeForce 7800 GTX 512を爆走させた (1/3)

「ああ、ただのビデオメモリ512Mバイト対応バージョンでしょ」と思わず油断するNVIDIAの新GPUは、そんな単純なものではなかった。その猛烈な動作クロックでGPUが爆走する……、あれ、本当に動いているのか?

[長浜和也,ITmedia]

新しいGPUは高クロックなのに静かに動く

 今回評価する「GLADIAC 970GTX」はGPUに先日NVIDAIから発表された「GeForce 7800 GTX 512」を搭載する。このGPUは、型番だけを見ると「GeForce 7800 GTXのビデオメモリ512Mバイト対応にしただけ?」と見過ごされそうだが、実は、動作クロックを大幅にアップした「プレミアムバージョン」だったりする。

 「GeForce 7800 GTX Ultraと名づけられるはずだった」と噂されるこのGPUが、どういう経緯でいまの名称になったのかは定かでない。大幅にアップした動作クロックはコアクロック550MHz、メモリクロックに至っては転送レート1.7Gbpsに達する。VertexShaderユニット8個にPixelShaderパイプライン24本と、GPUの構成はGeForce 7800 GTXと同じ。GPUのプロセスルール、対応するメモリ規格とインタフェースのバス幅、サポートするAPIもGeForce 7800 GTXと変わらない。

 しかし、クロックが大幅に上がった分、消費電力は増加した。外部電源入力は従来と同じ12ボルト6ピン(4ピンコネクタを2本つなげる形式)であるが、最大消費電力はNVIDIAが明らかにしているカタログスペックで130ワットに達している。そのため、冷却機構がGeForce 7800 GTXの1スロットに収まる薄型クーラーユニットから変更された。

GeForce 7800 GTX 512を搭載したエルザジャパンの「GLADIAC 970GTX」を真上から見る。実はこの記事が掲載される11月29日時点で未発表のこの製品。正式発表、ならびに出荷開始時期はいまだ確定していない。ゆえに、実売予想価格も未定である

横に回るとその厚さは一目瞭然。上側ブラケットのスリットは排気用。熱せられた排気はこのスリット以外に、反対側からも筐体内部に排出される。簡易的な測定ながらその温度は、3DMark03のGT1処理中に摂氏65度をマークした

 GeForce 7800 GTX 512を搭載した「GLADIAC 9700GTX」に採用されたクーラーユニットは2スロットを使う大型のもの。ほかのベンダーから出荷されている同じGPUを搭載するグラフィックスカードも、これとほぼ同じユニットを採用している。大きなアルミジャケットでGPUとビデオメモリから熱を吸収し、その熱を4本のヒートパイプで幅広のフィンで構成されたヒートシンクに誘導。大型ファンで強制冷却する仕組みだ。

 冷却ユニットの大きさとヒートパイプ4本という大掛かりな構造、そして大サイズのファン。高クロックのGPUを搭載しているだけに、その見かけが与える印象は「猛烈な轟音を発するグラフィックスカード」である。しかし、実際に動作させると、起動時こそファンが高速で回転するものの、その後は終始低速で静かに回転している。ファンは負荷にあわせて回転数を可変させるタイプだが、負荷が大きいFuturemark系のベンチマークテストを動かしているときでも、ファンの回転数は低いままであった。

 大きいファンを低速で回す、という手法はGeForce 7800 GTXをオーバークロックさせた一部のグラフィックスカードに搭載されたクーラーユニット「NV Silencer 5」でも取られていた。以前、このクーラーユニットを搭載していたASUSのGeForce 7800 GTX“オーバークロックバージョン”のExtreme N7800 GTX TOPをレビューしたときも、見かけとは違う、高い静音性能に驚いたのだが、GLADIAC 9700GTXのクーラーユニットも、まったく同じで、その外見と異なる静音性能に驚かされた。

アルミジャケットのGPU部分から4本のヒートシンクがフィンユニットまで伸びている。誘導された熱は「低速低音」回転のファンによってクーラーユニットの両端から排出される
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